年間数万ドルの料金がかかるブルームバーグはもう不要!? よく使われる機能に絞り、無料~低額で利用できる優れたフィナンシャルサイト「Koyfin」とは?

AI要約

ブルームバーグは有用な情報端末だが、高額な料金がかかる。しかし、Koyfinは80対20の法則に従い、価格を抑えつつ重要な機能を充実させている。

Koyfinを利用することで、株式市場や企業の財務データを簡単に把握でき、競合他社のデータも簡単に比較できる。

さらに、さまざまなアセットクラスのパフォーマンスも容易に比較でき、投資判断に役立つ。

年間数万ドルの料金がかかるブルームバーグはもう不要!? よく使われる機能に絞り、無料~低額で利用できる優れたフィナンシャルサイト「Koyfin」とは?

 今回は私が愛用しているフィナンシャルサイト、「Koyfin.com」をご紹介したいと思います。

●ブルームバーグは優れた情報端末だが、年間数万ドルの料金がかかってしまう

 私はフィデリティ在籍時、情報端末はずっとブルームバーグ(Bloomberg)を使っていましたが、ブルームバーグの料金はかなり高く、年間数万ドルかかります。

 もちろん、ブルームバーグは多くのデータと機能を備えた優れたプラットフォームですが、日々使用するのは全体の10~20%程度です。これは「80対20の法則」に当てはまることとも言えます。

 80対20の法則(パレートの法則)は、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートによって提唱された概念です。この法則によれば、全体の結果の80%は20%の要素から生じます。たとえば、企業の売上げの80%が顧客の上位20%からもたらされる場合などがそうです。

 要するに、80対20の法則は少数の重要な要素に集中することで、大きな成果を得るための指針となる法則と言えます。

●Koyfinは80対20の法則に従い、よく使われる20%の機能を充実させ、価格を抑えている

 Koyfinは、この80対20の法則に従って運営されていると言えるでしょう。よく使われる20%の機能を充実させ、価格を抑えているのです。料金プランはいくつかあり、無料プランもあります。

 まず、私が毎日、何度もチェックしているダッシュボードをご紹介しましょう。

 これで、世界の株式、債券、金利市場などが一目瞭然で把握できます。

●各財務指標のグラフと株価の推移を照らし合わせて見ることができて便利! 

 また、Koyfinには、世界中の企業の財務諸表が閲覧できる強力な機能があります。

 そして、さまざまな財務指標のグラフと株価の推移を照らし合わせて見ることもできます。

 このように、株価、Capex(資本的支出)、ROE(自己資本利益率)、さまざまな利益率のグラフはその企業の業績トレンドを把握し、株価のドライバーを理解するのに役立ちます。

 成功している日本株のファンドマネージャーの同僚は、証券会社に依頼して、このようなチャートをまとめた冊子を作成し、銘柄を探していましたが、Koyfinを利用すれば、そのような証券会社への特別な依頼をせずとも、同様なデータをグラフィカルな形で見ることができるのです。

 ある銘柄を検討しようとする時、私はまずチャートを確認し、その後、財務諸表をチェックします。さらに、チャートとグラフ化した各財務指標を照らし合わせて分析します。競合企業の各財務指標のグラフと株価のチャートも確認します。

●さまざまなアセットクラスのパフォーマンス比較も容易にできる

 また、私はさまざまなアセットクラスのパフォーマンスにも注目しています。

 たとえば、DXJというティッカーのETFはここ数年連続でパフォーマンストップです。DXJの正式名称はウィズダムツリー・ジャパン・ヘッジド・エクイティ・ファンドといいまして、為替ヘッジをつけた日本株のETFです。このETFは日本の輸出株を買い、円ヘッジを行っているため、円安の恩恵をダブルで受けています。

[DXJに関する参考記事]

●イスラエルとハマスの紛争は戦争1.0か?  戦争2.0か?  日本が貧困大国、プア・ジャパンになるリスク大!  衰退途上国になる前に日本人がすべきことは? 

 さまざまなアセットクラスのパフォーマンスはKoyfinでは、以下のような表などで確認することができます。

 Koyfinを使って、こういった表などを表示することは、わずか数秒あればできるので、とても使い勝手がいいです。

 Koyfinには無料プラン、月額39ドルプラン、月額70ドルプランがあり、非常にリーズナブルだと思います。

 世界の株に投資する際、情報は非常に重要です。

 私はKoyfinと何の利害関係もありませんが、純粋におすすめできるサイトとして、今回はご紹介してみました。

 ●ポール・サイ ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。米国株などでの資産運用を助言するメルマガを配信中。