シャープの「フクロウ」サーキュレーターに大満足! 部屋干しにもエアコン補助にも

AI要約

シャープのサーキュレーター「PK-18S01」は、エアコンの温度ムラを解消して快適な空間を作るためにおすすめのアイテムです。静音でパワフルな風を送り、部屋全体を快適に保つことができます。

サーキュレーターの風は人が当たっても不快にならず、扇風機としても使える優しい風を提供します。さらに、プラズマクラスター搭載で洗濯物のニオイを抑える効果もあります。

お手入れも簡単で工具不要で羽根やカバーを外せる点も魅力的。一台あれば扇風機の代わりにもなり、夏の暑い日に大活躍するアイテムです。

シャープの「フクロウ」サーキュレーターに大満足! 部屋干しにもエアコン補助にも

家電プロレビュアー・石井和美が、レビューハウス「家電ラボ」で徹底的に試した「本音」の製品レビューコーナーです。

エアコンをつけると部屋の温度ムラが気になることも。「足元だけが寒い」「エアコンから遠い場所が暑い」といった温度ムラでお悩みなら、サーキュレーターがおすすめです。部屋の空気を循環させて温度を均一に保つことで、電気代を抑え快適性もアップ。我が家もエアコンONと同時にサーキュレーターもフル稼働させています。

ただ、サーキュレーターは直進性が高い風なので肌への当たりが強く、人が涼むのには不向き。いつも扇風機と2台使いになってしまうので、邪魔だな……と思っていました。

今回ご紹介するシャープのサーキュレーター「PK-18S01」は、コンパクトなのにパワフル、さらに人が当たっても不快にならない風が特徴とのこと。羽根にフクロウの翼の形状を応用したデザインもユニークで、扇風機としても使える優しい風も得意ということで、同製品を実際に使ってみました。

■ 音が静か! 優しい風からパワフルな風まで万能

シャープは数多くの扇風機を販売してきたメーカーですが、サーキュレーターは初めて。第1号となるサーキュレーターが今回ご紹介するPK-18S01です。最大30畳まで空気循環ができる大風量に加え、静音を実現したプラズマクラスター搭載のサーキュレーターで、シャープらしさが詰まった製品です。

DCモーター内蔵で、風量は10段階。細かく好みの風量に調整できます。パワフルなので、二間続きの部屋や吹き抜けの大空間もラクに空気循環できます。

PK-18S01の最大適用床面積は30畳ということで、最初は「30畳なんて大きすぎるんだけど……」と思っていましたが、急いで空気の入れ替えをしたいときにはとても便利でした。12畳程度でも、風量をMAXにすると、あっという間に空気が入れ替わります。帰宅したばかりのもわっとした部屋では、窓から外に向けて置き、MAXで稼働させるとスピーディです。

風速を計測してみました。40cmほど離れた場所では、風量10で5.8m/秒とかなり高い数値。部屋の中で使ってみると風が壁にぶつかり、上に上がってグルグルと循環しているのがわかります。一般的なサーキュレーターは、風量が中程度でもうるさいものもありますが、本機は音が静かで驚きました。

左右首振りは60度/90度/120度、上下首振りは上60度/下60度/上下140度と可動域が広いことが特徴です。一般的な扇風機よりも広く動かせるので、部屋干しをする際に風を当てるのに便利でした。

一点、不便だな……と思ったのは、扇風機のように手で直接ガードを持って角度の調整ができないこと。必ず本体またはリモコンで角度調整ボタンを押し、ちょうどいいところまで動いたら、そこで止めて調整しなければなりません。意外と時間がかかるので、ズボラな私にとっては角度調整が一番面倒でした。

運転モードは豊富です。「連続」「リズム」「おやすみ」「衣類乾燥」の4種類。強弱のリズムをつけて風が変化する「リズム」、表示ランプを暗くして切タイマーと連動し、徐々に風を弱めてから自動で停止する「おやすみ」といった、扇風機のようなメニューも搭載されています。ただ、運転モードの変更ができるのはリモコンのみなので、リモコンをなくさないように気をつける必要があります。リモコンはマグネットが付いているので、本体の操作部のほか、冷蔵庫などに付けることもできます。

■ 温度ムラがなくなって部屋全体が快適に!

エアコンであるあるなのは、一部が寒い(または暑い)といった状態になること。夏はエアコンの吹き出し口から風が当たる場所は寒いのですが、離れると暑くなり、設定温度を下げて電気代が高くなる……ということがあります。

室温が26℃に上がっている6畳の部屋で、エアコンを21℃に設定してみました。一戸建ての2階で、屋根からどんどん熱が降りてきて、温度ムラで悩む部屋です。

吹き出し口の下にいると20.5℃まで下がって寒いのですが、30分経過しても一番遠い場所(高さは胸あたり)は24℃のままで、なかなか下がりません。

そこで、エアコンの下にサーキュレーターを置き、風量を4にして風向きは固定のままで部屋の空気を循環させました。すると、10分ほどでエアコンから遠い場所も22℃まで下がり、ずっとキープしていたのです。これはエアコンの設定温度とほぼ同じで、無駄なく部屋全体を冷やしていることになります。

部屋に複数人がいて温度ムラが起きると、不快に感じる人に合わせがちですよね。エアコンの風が当たる人は寒いのに、温度をさらに下げて合わせることも。

サーキュレーターがあれば、部屋に置きっぱなしでエアコンと同時につけておくだけで、温度ムラによる不快さや不満が減り、節電にもつながります。特にPK-18S01は音が静かなので、家族の会話などを邪魔することなく、快適でした。

なお、サーキュレーターそのものの電気代ですが、DCモーターを採用しているので、ACモーターと比較するとかなり安めです。上下・左右首振りありの最大風量「10」でも21Wで、電気代は約0.65円(1時間)。左右首振りなしの風量「1」では2.5Wで、約0.08円(1時間)なので、長時間使っても気になりません。

■ 人が当たっても不快にならない、扇風機のような優しい風

サーキュレーターは肌への風当たりが強いものです。そのため、扇風機とサーキュレーターは似ているものの別物とされていましたが、同製品は扇風機としても優秀でした。

風量設定を調整して弱くすると、風の質がふわっとしていてやわらかく、快適です。この風を出せるのは、羽根にフクロウの翼を応用した、シャープ独自のネイチャーウイングを採用しているから。特徴的なふくらみが効率よく風を捉え、運転音を抑えながら大風量を実現できるとのことですが、本当に音が静かです。近くでみると羽根は厚みがあり、複雑な形状です。

■ プラズマクラスターで洗濯物のイヤなニオイを抑える

衣類乾燥モードに設定すると、切タイマーで自動的に運転を停止します。角度や風量は調整可能。設定できる角度の選択肢が多いので、洗濯物の量に合わせて変えられるのは便利でした。洗濯物の真下に置いたり、前から当てたり、場所に合わせて角度を変えられます。

洗濯物に当てる風量は、MAXに近いほうが早く乾きます。洗濯物がバタバタとはためいて、短時間で乾きました。サーキュレーターなしだと1日で乾かない日もありますが、半日でほぼ乾きます。

そして、シャープといえばプラズマクラスターイオンです。プラズマクラスターNEXTを搭載しており、高濃度プラズマクラスターイオンで部屋干しの生乾きのニオイを消臭することもできます。

部屋の中に充満した焼肉などのニオイをプラズマクラスターイオンで完全に消臭することはできなかったのですが、洋服にプラズマクラスターイオンを近距離でしっかり当てることで、効果を実感できました。部屋干しをするとどうしても気になる生乾き臭も、気になりません。

■ 工具不要で羽根やカバーを外せてお手入れもカンタン!

お手入れもカンタンです。現在販売しているサーキュレーターの中には、羽根や後ろガードが外せなかったり、工具がなければ分解できなかったり、お手入れが面倒なタイプも数多くあります。

同製品は、工具不要でサッと外せます。前ガードと後ろガード、羽根もすぐに外すことができました。やわらかい布で拭き取るか、汚れがひどい場合は水洗いができます。

サーキュレーターは連続して運転する場合も多いので、特に裏側にホコリが溜まりがちです。サーキュレーターを選ぶ際は、分解してお手入れできることが大事なポイントです。

■ 扇風機の代わりにもなって、これ1台で大満足

これまで、サーキュレーターは扇風機の代わりにはなりにくいと思っていましたが、PK-18S01は別です。やさしい風が心地よく、扇風機として使っても気になりませんでした。サーキュレーターとしてはパワフルで、しっかり空気の循環もできます。この夏はこれが1台あればいいのかも、と思えた製品でした。