無名の存在からトランプ氏の有力副大統領候補に-ノースダコタ州知事

AI要約

ノースダコタ州知事からトランプ前大統領の副大統領候補に成り上がったダグ・バーガム氏の転機について。

バーガム氏の経歴や支持を集めるための取り組みについて。

トランプ氏との接近や今後の展望について。

無名の存在からトランプ氏の有力副大統領候補に-ノースダコタ州知事

(ブルームバーグ): 昨年の今頃、米国の有権者にとってノースダコタ州知事を務めるダグ・バーガム氏は無名の存在だった。同氏は2024年大統領選の共和党候補指名争いの候補者討論会に参加するために、1ドルの献金をしてもらう見返りに20ドルのギフトカードを配らなければならなかった。

しかし、バーガム氏がトランプ前大統領の有力な副大統領候補の1人に浮上している今では、話は別だ。資金集めのイベントでバーガム氏の話を聞くだけでも1万ドル(約160万円)かかる。質問したいなら2万5000ドル必要だ。

バーガム知事は、トランプ前大統領の応援のため全国を遊説しており、トランプ氏はイベント中にエネルギー政策の詳細についてバーガム氏を頼りにしている。バーガム氏は企業経営者としての長いキャリアを生かし、同じ考えを持つ人間として献金者を引きつけてきた。

ノースダコタ州アーサー出身のバーガム氏(67)は、スタンフォード大学で経営学修士(MBA)を取得し、マッキンゼーでコンサルタントを務めた後、実家の農場を活用してグレート・プレインズ・ソフトウエアというテクノロジー企業を立ち上げた。この会社を2001年に11億ドルでマイクロソフトに売却した後、07年まで上級副社長として同社にとどまった。

また、不動産開発会社キルボーン・グループとベンチャーキャピタル会社アーサー・ベンチャーズを創業した後、政界に進出し、2016年にノースダコタ州知事に初当選した。

バーガム氏はその経歴を生かして大統領選の共和党候補指名争いで支持を集めようとした。この取り組みは失敗に終わったものの、結果としてトランプ氏と接近することになった。現在では多くの企業幹部や議員らが、理想的な副大統領候補としてバーガム知事を売り込んでいる。

トランプ氏は今週遊説に戻り、9日にフロリダ州にある自身のゴルフクラブで集会を開く予定だ。共和党全国大会を来週に控え、副大統領候補の指名の時は刻々と迫っている。