マスク氏のXに制裁金リスク、EUがハイテク大手への取り締まり強化

AI要約

イーロン・マスク氏率いるソーシャルメディア・プラットフォームX(旧ツイッター)が欧州連合から危険なコンテンツへの対策怠り、制裁金の可能性が浮上。

Xは欧州委員会のブルトン委員から公式警告を受ける見通しで、最大6%の制裁金が科せられる可能性。

欧州当局はXだけでなく、メタ・プラットフォームズ、アリエクスプレス、ティックトックを調査し、アップルやメタにも不公正慣行の疑いで警告。

(ブルームバーグ): イーロン・マスク氏が率いるソーシャルメディア・プラットフォーム、X(旧ツイッター)は、危険なコンテンツへの対策を怠ったとして欧州連合(EU)の規制当局から正式な警告を受ける見込みだ。EU当局による大手ハイテク企業に対する措置はここ数週間で3回目となる。

事情に詳しい複数の関係者が匿名を条件に語ったところによると、EUの行政執行機関である欧州委員会のブルトン委員(域内市場担当)が夏季休暇前に発表する公算が大きい。デジタルサービス法(DSA)違反が確認されれば最終的にはXの年間売上高の最大6%相当の制裁金を科す道を開く可能性がある。

Xが欧州委の予備的調査結果への対応で必要な変更を行わなかった場合、当局は年内に正式決定を下す可能性があるという。その後、同社はコンプライアンス(法令順守)違反に対する制裁金に直面する恐れがある。

EUの規制当局は昨年12月にXに対して調査を開始しており、10月7日のイスラム組織ハマスによるイスラエル奇襲攻撃後のプラットフォームのコンテンツ取り扱いについて調べている。当局はまた、メタ・プラットフォームズやアリエクスプレス、中国のバイトダンス(字節跳動)が運営する短編動画投稿アプリ「ティックトック」に対しても調査に乗り出している。

欧州委はXに対する手続きについて、進行中であり次のステップに期限はないと説明した。Xにコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。

EUはデジタル市場法(DMA)に基づき、不公正慣行の疑いでアップルとメタに正式な警告を行ったばかり。

関連記事:

原題:Musk’s X Risks Fine as EU Steps Up Crackdown on Big Tech (1)(抜粋)

(c)2024 Bloomberg L.P.