新紙幣発行も印刷枚数は減少…キャッシュレス時代に“財布の主役”千円札の行方は?

AI要約

新しいデザインの紙幣が発行され、キャッシュレス化の進展が進む中で、1000円札の役割や需要に変化が生じている。

1000円札の発行枚数が減少し、現金の使用率が減少している中、北里柴三郎さんゆかりの北里大学の学生たちが現金使用について語る。

一方、ノーベル生理学・医学賞受賞者である大村智博士は、千円札を芸術作品として捉え、キャッシュレスの利用を推進している。

新紙幣発行も印刷枚数は減少…キャッシュレス時代に“財布の主役”千円札の行方は?

3日に新しいデザインの紙幣が発行されました。決済のキャッシュレス化が加速するなか、“財布の主役”である千円札の役割はどうなっていくのでしょうか。

東京証券取引所では、福沢諭吉さんから渋沢栄一さんへ、出身地の地酒をつかった引き継ぎ式が行われました。地元・埼玉では、おごそかに受け取ったり、感激する人も。

一番乗りの人

「いいですよね、やっぱり。1万円札になるだけの人格の方だからね」

「現金としては使わないけど記念に」という人も多いようです。

70代

「見せるために両替した。これは使わない。当分使わない」

日本銀行 植田和男総裁

「キャッシュレスが進展しつつある世の中だが、日本銀行としては現金に対する需要がある限り、責任をもって供給をしていきたい」

これまでも、偽造防止を強化するため、おおむね20年ごとに新紙幣が発行されてきました。今回“違うこと”。それは、前回より刷られる枚数が減ることです。

その理由は『キャッシュレス』。“財布の主役”1000円札は約3割少なくなります。

1000円札の顔になった北里柴三郎さんゆかりの北里大学で聞いてみました。

北里大学薬学部6年生

(Q.お札はどのくらい使いますか)

「うーん。実際そんなに使っていない。私は現金を持ち歩いていないです」

「1万円札とかはほとんど使わなくなりました。使っても少額の支払いで1000円を出すことはある」

北里大学大学院生

「8割くらいがキャッシュレス」

北里大学薬学部4年生

「ケーキ店や焼き菓子店で(現金を)使います。個人経営のお店だと結構現金のみだなと。北里柴三郎先生になるので現金を使っていきたい」

北里大学薬学部5年生

「電気の障害があった時に使えない時もあるので、現金はちょっとは持っていたほうがいいかなと」

特別栄誉教授のノーベル生理学・医学賞、大村智博士にも伺いました。

北里大学 大村智特別栄誉教授

「(Q.大村先生自身はキャッシュレス利用されていますか)クレジットカードを使うくらいだね。千円札は一番多く発行される。あれは北斎の傑作中の傑作なんですね。使わなくても芸術作品だと思っていますから、新札は。そういう意味で世界中に持っていって自慢してやろうと思っていますね」

食料品の購入や外食で現金とキャッシュレスどちらを使用するかを調べたデータでは、2018年には50%以上が現金派でしたが、2023年には20%台まで減っています。