70歳代おひとりさま「貯蓄ゼロ」は何%いる?「財産は使い切りたい」派が39.5%に
物価上昇などの影響により「老後4000万円問題」が注目されている現代。
70歳代・ひとり世帯の貯蓄ゼロ率が26.7%であり、老後資金に対する不安が多い状況。
70歳代では、財産を使い切りたい派が39.5%と多いことが分かっている。
物価上昇などの影響により「老後2000万円問題」から「老後4000万円問題」へと変わりつつある現代。将来資金について考える方も多いでしょう。
老後資金について不安を抱える方は多いと思いますが、一方で「あの世にお金は持っていけない」として、財産を使い切りたいという意見もあります。
貯めたい派と使いたい派では、どちらが多いのでしょうか。
実は、70歳代・ひとり世帯の貯蓄ゼロ率は、26.7%にのぼります。今回は公的資料より、70歳代・ひとり世帯の貯蓄事情についてみていきたいと思います。
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70歳代おひとりさま世帯では、「遺産を残したい派」or「財産を使い切りたい派」どちらが多いのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[ひとり世帯調査](令和5年)」より、70歳代の「遺産についての考え方」を見ていきます。
・老後の世話をしてくれるならば、こどもに財産を残してやりたい:10.7%
・家業を継いでくれるならば、こどもに財産を残してやりたい:0%
・老後の世話をしてくれるか、家業を継ぐか等に関わらずこどもに財産を残してやりたい:18.5%
・財産を当てにして働かなくなるといけないので、社会・公共の役に立つようにしたい:0.6%
・財産を残すこどもがいないので、社会・公共の役に立つようにしたい:3.9%
・財産を残すこどもがいないうえ、自分の人生を楽しみたいので、財産を使い切りたい:21.8%
・こどもはいるが、自分の人生を楽しみたいので、財産を使い切りたい:17.7%
「老後の世話をしてくれるならば」などの条件つきで財産を残したいという意見もありますね。
一方で、「老後の世話をしてくれるか、家業を継ぐか等に関わらずこどもに財産を残してやりたい」と考えている世帯も18.5%にのぼります。
「こどもはいるが、自分の人生を楽しみたいので、財産を使い切りたい」という意見が17.7%となりました。
こどもがいない世帯も足すと、39.5%が「財産を使い切りたい派」となります。
実は、すでに70歳代において貯蓄ゼロという世帯も少なくないのです。次章にてくわしく見ていきましょう。