中国の投信、債券ブローカーに取引手数料引き下げを要請-関係者

AI要約

中国の大手投資信託が債券ブローカーに取引手数料の引き下げを求めている。

投資信託側は最大70%の手数料引き下げを求め、ブローカーは一時的に無料サービスを提供することで合意。

中国証券監督管理委員会は取引の低コスト化を推進し、中国の債券市場の流動性が影響を受ける可能性もある。

(ブルームバーグ): 中国の大手投資信託の一部が債券ブローカーに取引手数料の引き下げを求めていると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

非公開情報だとして関係者が匿名で語ったところでは、以前は投資家に手数料が転嫁されていたが、中国証券監督管理委員会(証監会)の規則が7月から施行され、そうした慣行は行われなくなったという。

ある関係者によれば、投信側は最大70%の手数料引き下げを求めている。ブローカーは2日から、双方が合意に達するまで無料でサービスを提供することで合意したという。

話し合いの結果、何らかの変更が生じるかどうかはすぐには分からないと関係者は説明。コストに敏感な投信がブローカーのサービス利用を手控えれば、少なくとも短期的には中国債券市場の流動性が低下する可能性もあると一部の関係者はみている。

中国が取引の低コスト化を推進する中、証監会は債券取引コストを削減し、ファンドの運用を規制したいと考えている。上海証券報は4月、投信が株取引に支払う手数料を最近引き下げたことで、投資家は年間約200億元(約4400億円)を節約できる見込みだ、と情報源を明かさず報じていた。

原題:Chinese Mutual Funds Ask Bond Brokers to Lower Trading Fees(抜粋)

--取材協力:Dingmin Zhang、Qingqi She.

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