「西武車の王国」が終わる!? JR東海から初めて車両譲受 今後のプランを聞いた 一部は「走らせません」

AI要約

三岐鉄道が2024年7月1日にJR東海から211系電車を譲受した。これは地方私鉄に譲渡される初の事例で、車両は改造されて営業運転に投入される予定。

211系は、静岡エリアで使用されていた車両で、一部が営業用として三岐鉄道に導入され、全ての元西武車両が置き換えられる予定。

西武車両に加え、JR東海からの導入には規格面での適合性や改造の必要性が少ない点が理由として挙げられている。

「西武車の王国」が終わる!? JR東海から初めて車両譲受 今後のプランを聞いた 一部は「走らせません」

 三岐鉄道は2024年7月1日(月)、長年にわたって使用している既存車両の置き換えのため、JR東海から211系電車を譲受したと発表しました。211系が地方私鉄に譲渡されるのは初の事例。車両にはどのような改造が施されるのでしょうか。また、なぜ西武車両ではなくJR東海の車両を導入したのでしょうか。

 三岐鉄道は、近鉄富田から西藤原を結ぶ三岐線と、西桑名~阿下喜を結ぶ北勢線を運営しています。このうち三岐線は西武鉄道から譲渡された車両が走り、3両編成が5本、2両編成が3本あります。

 

 今回導入される211系は、JR東海の静岡エリアで活躍していたものです。国鉄時代に開発された車両ですが、静岡エリアの車両はJR東海の発足直後に投入されており、客室側ドアに化粧板が貼られているほか、ドアチャイムなども備えている点が特徴です。

 

 211系は2024年3月に三岐線内へ回送され、SNSでも話題となりました。合計で3両編成30両が譲受され、そのうち24両(3両編成8本)を営業用、6両を部品取り用とする予定。将来的に、三岐線の車両は全て3両編成となります。

 

 今後、2024年度以降に三岐線で運行するための改造工事に入り、順次営業運転に投入される見込み。営業運転の開始時期については決まり次第発表するとしています。

 三岐鉄道によると、211系の導入により、既存の元・西武車両は全て置き換えの対象になるとのこと。改造内容については「詳細は決まっていませんが、ワンマン化やバリアフリーへの対応などを予定しており、外装についても変更する方向で検討しています」(三岐鉄道 鉄道部)と話します。

 

 これまで西武鉄道から譲受された車両ばかりが走ってきた三岐鉄道は、なぜJR東海の車両を導入するのでしょうか。

 

 その理由については「当社の路線は、JR線と貨物輸送を実施しており、JRの車両も規格面で問題なく走らせることができます」と話します(同)。

 

 西武鉄道には、三岐線の既存車両の置き換えに適した「出物」がなかったことも理由だそう。また、これまで西武鉄道から導入した車両は、先頭車化改造を行う必要がある車両も存在した一方で、211系はそのまま導入できる点もメリットだといいます。

 

 JR東海では、新型車両315系の増備により、急速に姿を消しつつある211系。今後も名古屋からそれほど離れていない場所で、元気に活躍する姿を見ることができそうです。