欧州中銀、利下げ急がず 「警戒続ける」と総裁

AI要約

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、インフレの懸念が去ったとの確信には時間がかかると述べ、利下げを急がない姿勢を示した。

ECBは利下げを行ったものの、物価上昇のペースが鈍っており、2%の目標にはまだ達していないとして、引き続き警戒を続ける必要があると強調した。

ユーロ圏のインフレ率は鈍化しており、ECBは2025年までに2.2%まで低下すると見込んでいる。

欧州中銀、利下げ急がず 「警戒続ける」と総裁

 【ブリュッセル共同】欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は1日の講演で「インフレの懸念が去ったと確信するには時間がかかるだろう」と述べ、利下げを急がない姿勢を示した。物価上昇のペースが鈍り、ECBは6月に4年9カ月ぶりの利下げを決めたが、目標の2%にまでインフレ率を低下させるには「警戒を続ける必要がある」と強調した。

 ECBがポルトガルの保養地シントラで開いた金融シンポジウム「ECBフォーラム」の開幕式典で述べた。

 2022年10月に10.6%だったユーロ圏のインフレ率は、今年5月に2.6%まで鈍化した。ECBは25年に2.2%まで低下すると予想している。