【最新】70歳代の平均年収は423万円。貯蓄額はいくら?働くシニアがどんどん増加中
高齢者の就業率が上昇傾向にあり、70歳代の年収や雇用形態について解説されています。
勤労世帯と無職世帯での収入状況の違いや、貯蓄の実態にも触れられています。
高齢者の生活や収入に関する重要なデータが示されている記事です。
総人口に占める割合は29.1%で、全体の約3割が65歳以上の高齢者となっています。
高齢化率が徐々に増加するなか、シニアの収入や貯蓄の実態はどのようになっているのでしょうか。
今回は、老後の生活をおくる70歳代の就労状況や平均年収について解説します。
記事の後半では、貯蓄の実態や内訳についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
内閣府が公表した「令和6年版高齢社会白書」をみると、65歳以上の就業率は上昇傾向にあります。
●65歳以上の就業率は上昇傾向
2013年と2023年を比較すると、70歳代の就業率は以下のとおり増加しました。
・70歳以上74歳以下:10.7ポイント増加
・75歳以上:3.2ポイント増加
産業別の就業者数を2013年と比べてみると「農業・林業」を除くすべての産業で就業者数が増加しています。
●産業別の65歳以上の就業率
最も就業者数が高かった産業は「卸売業・小売業」でした。
次いで「医療・福祉」「サービス業」が続きます。
70歳代男性の雇用形態を確認すると、全体の75%が非正規の職員や従業員でした。
働く70歳代男性の4人に1人は、正規雇用されながら収入を得ているということです。
一方、女性の非正規雇用の割合は、70歳以上74歳以下で85.4%でした。
75歳以上の非正規雇用の割合は、75%となっています。
70歳代でも仕事をしている割合が徐々に増加しています。
では、さまざまな世帯の要件に分けて、70歳代の年収を確認しましょう。
総務省統計局が2024年5月17日に公表した「家計調査(貯蓄・負債編)」によると、70歳代の平均年収は423万円でした。
70歳代の年収が、どのような収入から構成されているのか、勤労世帯と無職世帯に分けて解説します。
●勤労世帯
「家計調査(家計収支編)」によると、70歳代で勤労世帯の毎月の収入は、41万7793円でした。
収入の内訳をみると、以下のとおりでした。
・勤め先収入:23万4318円
・事業・内職収入:5341円
・年金などの収入:17万8134円
高齢者の就業率は今後も増加する見通しなので、勤め先から収入を得ながら老後生活を過ごす人が、今後も増えていくでしょう。
では、仕事をせずに年金を受給している世帯の収入状況を確認します。
●無職世帯
70歳代の無職世帯の毎月の収入は、以下のとおりでした。
・70歳以上74歳以下:25万7265円
・75歳以上79歳以下:24万1538円
そのうち、年金などの収入は以下のとおりです。
・70歳以上74歳以下:21万79円
・75歳以上79歳以下:19万8399円
収入のうち、約8割が年金となっています。
以上から、働いている世帯と無職世帯で、収入の構成が大きく異なりました。
では、貯蓄の平均額や内訳について確認しましょう。