歌手を目指して泣かず飛ばず→お笑いコンビ転向で大人気！運命を変える「出会い」の力とは？

　生きていれば人間関係は切っても切れないものです。なかには人生を変えてくれるような人との出会いもありますよね。著述家の植西聰氏は「この人と出会うことで、自分の人生はどのように変わるだろう」とイメージするのが「すごい出会い」を生むコツだと語ります。植西氏の新刊『人生を変えるすごい出会いの法則』（青春出版社刊）から、人生を好転させる「すごい出会い」をつかむコツを抜粋して紹介します。

●　出会いの数が多い人ほど成功している

　ある心理学の調査で「出会い」にまつわるふたつのタイプを比較したものがあります。

　ひとつは、ふだんから「自分よりもすごい人」など多くの人に出会うことを習慣にしている人です。このタイプの人たちは、業界の集まりに顔を出したり、さまざまな勉強会に参加したり、趣味の異なる人たちと食事したりします。

　もう一方は、狭い人間関係のなかで暮らすタイプの人。未知の人に出会う機会はめったにない人たちです。

　このふたつのタイプを追跡調査したところ、「ふだんから多くの人に出会うことを習慣にしている」タイプのほうが、「未知の人に出会う機会はめったにない」タイプの人に比べて、将来的に高い地位に就き、また年収も多い、とわかったといいます。

　積極的に出会いを求めながら生きている人のほうが、成功者が多い、ということです。

　それは、「人との出会い」が本人にとっていい刺激になるからだと思います。

　とくに、「自分よりもすごい人」との出会いは、強い刺激になります。「私も、あの人のように活躍したい」、「あの人の、すぐれたところを、私も取り入れたい」、「あの人に、負けたくない」といったようにいい刺激になるのです。

　そんな刺激をたくさん受けて、それをバネに努力し、その人は成長するのです。

●　成功者は「すごい出会い」をつかむ名人

　幸せに生きている人、充実した人生を送っている人、ある分野で大成功をおさめた人は、「すごい出会いをつかむことがうまい人」ともいえます。

　ふだんから多くの人と出会う機会を増やすように心がけ、「この出会いを大切にしよう」と意識することが大切です。運命的な出会いによって、その後の人生が大きく変わることがあります。

　コメディアンとして活躍した坂上二郎は、もともと歌手志望でした。

　彼は鹿児島の中学校を卒業後、地元で働きましたが、のど自慢大会での優勝をきっかけに、歌手を目指して上京しました。

　しかし、歌手としてはまったく芽が出ませんでした。

　そこで漫才師の付き人になり、コメディアンへ転向しようとしたのですが、コメディアンとしても人気は出ませんでした。

　そんなとき、萩本欽一さんに出会ったのです。これが運命の大きな変わり目になりました。萩本欽一さんと結成した「コント55号」は、のちに大人気となり、テレビなどに引っ張りだこでした。

　じつは、当初、萩本さんもあまり人気はありませんでした。萩本さんにとっても、坂上との出会いがきっかけで、運命が大きく好転したのです。

　人生には、ある人との出会いで、大きな幸運がもたらされることがよくあるのです。

　一つひとつの出会いを大切にすることが大事です。