デザイン洗練、家の物置おしゃれに進化

AI要約

物置の機能性とデザイン性が高く評価されている記事。愛知県の女性の事例や人気の物置商品について解説している。

フジ産業の「マツモト物置」や伝来工房の「ディーズガーデン」など、機能やデザインを重視した物置の特徴が紹介されている。

物置の選び方や設置時の注意点、建築基準法に基づく確認申請の必要性についても触れられている。

収納力などの機能性を備えつつ、デザインも洗練されている物置が登場している。庭や玄関周りの雰囲気を損ないたくないという人らに好評だ。家の外観などに応じて選びたい。

愛知県の女性(33)は約3年前、季節用品などを置いていた玄関の土間を整理するため、駐車場の一角に物置を設置した。

購入したのは、フジ産業(東京)が手がける「マツモト物置」の製品「MNテラ」だ。三角屋根のスタイリッシュな物置で、自転車などを置けるテラスも付いている。物置部分は高さ約2・1メートル、幅約1・8メートル、奥行き約1・4メートルあり、スポーツ道具やアウトドア用品、掃除道具などを収納している。

女性は「駐車場が道路に面しているため、デザイン性を重視した。紺色の塗装で汚れが目立ちにくい点も気に入っている」と話す。

フジ産業社長の松本雄一郎さんは「物置本体の屋根、扉、床など全てを一色で統一しているのが特徴。シンプルながら存在感があると、30~40代のファミリー層に人気です」とアピール。色は紺のほか、白、グレーがある。テラスは物置の左右どちらにも取り付けられるという。本体価格31万7900円から。

伝来工房(京都)のエクステリアブランド「ディーズガーデン」は、カントリー調のかわいらしい物置が支持されている。人気商品の一つが「ディーズシェッドカンナ」(本体価格53万9000円から)。オプションで植木鉢用のハンガーやランプなどを付けることもできる。

扉や壁面の一部は木やレンガのように見えるが、実際は軽くて丈夫なFRP(繊維強化プラスチック)という素材などで作られている。同社広報担当の永島啓造さんは「本物の木に比べて経年変化によるいたみが少なく、維持管理しやすい」と話す。洋風の一戸建てや輸入住宅に住んでいる人や、ガーデニングが趣味の人の関心が高いという。

物置選びのポイントについて、外構施工会社「ノエル」(愛知)社長の三輪禎希さんは「ライフスタイルの変化に伴って当初の想定より物が増えることがあるので、設置スペースに余裕があれば、大きめのサイズを選んでおくと安心」と話す。デザインは、家の外観と合わせると統一感が演出できる。

扉の種類も考慮したい。引き戸は開閉時に場所をとらない。開き戸は大きな物の出し入れに便利で、中に何が入っているか見やすいといった利点があるという。

また、物置は建築基準法に基づく「建築物」だ。床面積が10平方メートルを超えるものを置く場合や、防火・準防火地域に設置する場合は、自治体への建築確認申請が必要になる。購入前に立地も含めてよく確認しておきたい。(読売新聞生活部 山村翠)