月の固定残業代が「3万円」ついています。金額としては高いですか?低いですか?

AI要約

固定残業代の金額が高いのか、低いのかを判断する際には、基礎となる残業時間も考慮する必要がある。

固定残業代は一律ではなく、会社によって異なる基準で設定されている。

自分の固定残業代が適切な金額であるかどうかを判断する際には、設定された残業時間に焦点を当てるとよい。

月の固定残業代が「3万円」ついています。金額としては高いですか?低いですか?

自分の勤務先で固定残業代が導入されているケースを経験したことのある方もいるのではないでしょうか。固定残業代について気になる点のひとつに、「自分の固定残業代の金額は高いのか、それとも低いのか」というものが挙げられます。

そこで、固定残業代が3万円あったとすると、それは高いのか低いのか、考えていきます。

固定残業代を導入している会社は数あれど、その金額は一律ではありません。なぜなら固定残業代は、一定の残業時間分の残業代を、定額で支給する性質のものであるからです。

その際、基礎となる「一定の残業時間」は会社が自由に設定できます。そのため、10時間分の残業時間を基礎として固定残業代を設定している会社もあれば、時間外労働の月上限ギリギリの45時間に設定している会社もあります。

なお固定残業代は、その月の残業時間が基礎となる残業時間未満であっても、満額支給がなされます。その一方で、実際の残業時間が基礎となる残業時間を上回った場合は、超過分が追加支給されます。

例えば、固定残業代として20時間分の残業代2万5000円(1時間分1250円)が支給されている方が、22時間の残業をした場合で考えてみましょう。この場合、超過した2時間分の残業代2500円が追加支給されることになるのです。

では、固定残業代として3万円が支給される場合、その金額は高いのか、低いのか、考えていきましょう。

この点について、一概に「高い」あるいは「低い」とは言い切れません。仮に「3万円」という金額だけに着目してみれば、決して少ない額とは言い切れないでしょう。人によっては食費や家賃といった大きな消費支出の大部分をまかなうことができる額である可能性もあるからです。

ここで、固定残業代の基礎となる時間に着目してみましょう。もし、固定残業代が10時間で3万円もらえるAさんと、20時間で3万円もらえるBさんとがいるのであれば、「Bさんの固定残業代3万円はAさんの額に比べて低い」といえるのかもしれません。

もし、自分の固定残業代の金額が高いのか、それとも低いのか、と悩んだときは、基礎となる残業時間と比較して「この残業時間分として設定されているなら、この金額は妥当だろう」と納得できなければ「低い」と考えてもよいでしょう。逆に「こんなにもらえるのか」と感じる場合は、「高い」と考えてもよいかもしれません。