〔米株式〕NYダウ続伸、104ドル高=ナスダックも高い(20日午前)

AI要約

ニューヨーク株式相場は、FRB高官らの発言待ちの中で続伸。米経済指標は軟調だが、カシュカリ総裁の発言で利下げ期待後退。ハイテク株が上昇し、ダウ平均は堅調に推移。

個別銘柄では、半導体大手エヌビディアが上昇。デル・テクノロジーズやスーパー・マイクロも好調。

 【ニューヨーク時事】休場明け20日午前のニューヨーク株式相場は、米連邦準備制度理事会(FRB)高官らの発言待ちとなる中、続伸している。午前10時現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前営業日(18日)終値比104.69ドル高の3万8939.55ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数が52.66ポイント高の1万7914.89。

 朝方発表された米経済指標のうち、週間新規失業保険申請件数(9~15日)は4週ぶりに減少し、ほぼ市場予想と一致。一方、5月の住宅着工件数、着工許可件数は予想を下回り、フィラデルフィア連銀地区の6月の製造業景況指数も前月から低下するなど、やや軟調な内容が目立った。

 しかし、ロイター通信によると、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁はこの日朝の講演で「賃金の伸びが依然高すぎるため、2%のインフレ目標に戻るのに1年か2年かかる見通しだ」と発言。これを受けて早期の利下げ期待が後退し、ダウ平均はいったんもみ合いとなったが、その後はハイテク株の上昇になびく形で堅調に推移している。市場は夕方に予定されるリッチモンド連銀のバーキン総裁、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁の講演にも注目している。

 個別銘柄を見ると、18日に時価総額で初めて世界首位に立った半導体大手エヌビディアが3.2%高。実業家イーロン・マスク氏が率いる人工知能(AI)スタートアップ「xAI」からサーバーを受注したデル・テクノロジーズとスーパー・マイクロはそれぞれ5%超高、9%超高。