最近意外と多い「指示待ちタイプ若手社員」の悩ましすぎる実態

AI要約

精神科医が明かす、職場を腐らせる人たちの心の闇とその影響について。

職場を腐らせる人の精神構造や行動パターンを具体例を交えて解説。

職場全体に及ぼす悪影響と、その人たちが自身の行動に気づかない実態についての痛感。

最近意外と多い「指示待ちタイプ若手社員」の悩ましすぎる実態

 根性論を押しつける、相手を見下す、責任をなすりつける、足を引っ張る、人によって態度を変える、自己保身しか頭にない……どの職場にも必ずいるかれらはいったい何を考えているのか。発売たちまち5刷が決まった話題書『職場を腐らせる人たち』では、ベストセラー著者が豊富な臨床例から明かす。

 〈私は精神科医なので、自信をなくして不安になったり、イライラして眠れなくなったりした方を診察する機会が多い。その背後には、たいてい人間関係をめぐる悩みが潜んでいる。

 これまで7000人以上を診察してきたが、最も多い悩みは職場の人間関係に関するもので、だいたい職場を腐らせる人がらみだ。

 具体例を挙げると、根性論を持ち込んだり、過大なノルマを押しつけたりする上司、あるいは何にでもケチをつける人や他人のせいにする人、不和の種をまく人や陰で足を引っ張る人などである。

 こういう人はどこにでもいる。そのせいで周囲に重苦しい雰囲気と沈滞ムードが漂い、不和やもめごとが絶えなくなる。結果的に、みな疲弊していき、心身に不調をきたす方も増える。

 なかには、仕事を続けることが困難になるほど深刻な状態に追い込まれる方もいて、まず内科や婦人科などの身体疾患を対象にしている診療科を受診する。ところが、検査の結果とくに異常が見つからない場合が多く、「ストレスではないか」と言われて、われわれ精神科医に紹介される。じっくり話を聞くと、職場を腐らせる人の言動に悩まされていることが少なくない。

 また、私は企業や金融機関などで定期的にメンタルヘルスの相談に乗っているのだが、そこでも職場を腐らせる人に関する苦情をしばしば聞かされる。もっとも、当の本人は自分自身の言動が周囲に及ぼす影響について自覚していない場合がほとんどで、面談の際も「悩んでいることはありません」「何も問題はありません」といった答えが返ってくることが多い。これでは、みな頭を抱えるはずだと妙に納得する。

 長年にわたる臨床経験から痛感するのは、職場を腐らせる人が一人でもいると、その影響が職場全体に広がることである。腐ったミカンが箱に一つでも入っていると、他のミカンも腐っていくのと同じ現象だ。〉(『職場を腐らせる人たち』より)

 どのような職場や組織にも「職場を腐らせる人たち」はいる。

 『職場を腐らせる人たち』では、「根性論を持ち込む上司」や「言われたことしかしない若手社員」、「完璧主義で細かすぎる人」や「相手によって態度を変える人」など15の事例を紹介しながら、その人たちの精神構造と思考回路を分析する。