〔東京外為〕ドル、一時158円台前半=日銀会合、ハト派的で上昇(14日午後5時)

AI要約

14日の東京外国為替市場のドルの対円相場は、日銀金融政策決定会合がハト派的と受け止められ、1ドル=158円台前半に上昇し、4月29日以来の高値を記録。

日銀が金融政策決定会合の結果を公表すると円売りが強まり、ドルは158円20銭台まで水準を切り上げたが、日銀が国債買い入れを急がない意向を示し、円売りが強まった。

植田日銀総裁は円安が一服したと見られるコメントをし、海外勢が日銀の決定をどう消化するか、注目される状況となっている。

 14日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日銀金融政策決定会合がハト派的と受け止められ、一時1ドル=158円台前半に上昇。4月29日以来の高値を付けた。午後5時現在は、1ドル=157円67~67銭と前日(午後5時、157円26~27銭)比41銭のドル高・円安。

 午前は、実質的な五・十日による国内輸入企業の買いなどで、157円30銭台に上伸した。その後は、日銀の金融政策決定会合の結果公表を控える中、上値追いには慎重となり、157円10銭台に緩んだ。

 午後は、日銀が金融政策決定会合の結果を公表すると円売りが強まり、158円20銭台へ水準を切り上げた。植田日銀総裁が会見で、国債買い入れについて「減額する以上、相応の規模になる」などと述べると、157円60銭台に下落した。その後はやや買い戻され、158円10銭台に戻した。

 日銀は政策金利の据え置きを決定し、国債買い入れを減額していく方針を決定。ただ、具体的な減額計画は、次回の金融政策決定会合で決めるとした。市場では「日銀は国債購入減額を急いでいないとのメッセージ」(国内証券)などと、受け止められ、円売りが強まった。資産運用会社は「7月会合までは円安が進みやすい」(資産運用会社)との見方を示した。

 植田総裁の会見は、「7月に経済物価のデータ次第で、短期金利を引き上げることは当然ありうる」と述べるなど、ややタカ派的となり、ドル高・円安は一服した。この後、海外勢が日銀の決定をどう消化するか、注目される。ユーロは対円、対ドルで下落。午後5時現在は、1ユーロ=168円82~83銭(前日午後5時、170円05~09銭)、対ドルでは1.0707~0707ドル(同1.0814~0814ドル)。