鹿島、70年ぶり新工法で人手不足対策 大東建託は外国人幹部候補も

AI要約

建設業界において、人手不足対策として、鹿島が新たなコンクリート構造物工法を開発し、大東建託が外国人幹部候補の採用を始めるなどの取り組みが進んでいる。

鹿島の新工法では、コンクリート構造物の工程を省力化し、技能者の作業時間を従来の工法よりも2割短縮できるようになっている。

従来の木枠と鋼製パイプを使用する工法からアルミ製のパイプ1本のみを使う工法に変更し、工事の合理化に取り組んでいる。

鹿島、70年ぶり新工法で人手不足対策 大東建託は外国人幹部候補も

 深刻化する人手不足への対応が建設業界でも進んでいる。ゼネコン最大手の鹿島はコンクリート構造物の工事を省力化する工法を開発した。賃貸住宅建設大手の大東建託は、本格的に外国人幹部候補の採用を始め、人材確保につとめる。

 鹿島は、約70年ぶりとなる新工法を建設資材メーカーなどと開発し、先月31日に発表した。

 ビル建築や土木工事などでは、コンクリートを型枠に流し込んで構造物をつくる。上下2本1組の鋼製パイプを木枠と組み合わせて型枠を作る工法は1950年代以降に普及し、今も一般的だ。だが、人手不足や技能者の高齢化が進むなか、工事の合理化は避けられない。

 新工法では、パイプをアルミ製に換え、1本に減らした。強度を保ちながら、パイプの重さも3分の1以下に抑えた。使用する金具なども、高い技術力がなくても扱えるようにした。これらの工夫で、技能者の作業時間を従来工法より2割短縮した。