Apple教育マーケティング担当の「子育て」の視点 たった20年で「仕事が激変」 子どもの未来のため何ができる?

AI要約

新しいテクノロジーによって人々の働き方が変わり、子育てや教育現場にも影響を与えている。

2024年の教育総合展でAppleのリズ・アンダーソン氏が提示した、未来の子育てに必要な視点。

次世代を担う子どもたちに必要な力を育てる方法について、重要な提言がされている。

Apple教育マーケティング担当の「子育て」の視点 たった20年で「仕事が激変」 子どもの未来のため何ができる?

 新しいテクノロジーによって人々の働き方が変わり、その変化は子育てや教育現場にも及ぶようになった。これからの時代、保護者はどのように子育てしていけばいいのだろうか。

 2024年5月に東京ビッグサイトで開催された「第15回教育総合展(EDIX)東京」の講演のために来日した、Appleのワールドワイド教育マーケティング部門ディレクターのリズ・アンダーソン氏に聞いた。

■20年前にタイムスリップして考えてみたら

 アメリカの中学校では「キャリアデー」というものがあります。保護者や地域の人が学校を訪れ、生徒たちに自分の仕事やキャリアについて話し、子どもたちに将来の仕事についてのインスピレーションを与えることを目的としています。

 2024年を生きている私たちが、20年前の2004年にタイムスリップし、「キャリアデー」で当時の中学生に話をしに行くとしましょう。

 2004年といえば、AppleではiPod(2022年に販売・生産終了が発表された携帯型デジタル音楽プレイヤー)の最新モデルがリリースされたばかりで、iPhoneの登場はまだ3年先です。

 そのような時代の生徒たちに、2024年の時点で就いている仕事の内容を話すのです。

 たとえば、私の友人は自動運転をする自動車の開発をしています。また私の親戚には再生エネルギー関連の仕事をしている人がいます。さらに私の隣人はクラウドアーキテクト(クラウドシステムの設計をする技術者)です。

 当時の生徒たちが、20年後にはこんな仕事がある、と聞いたら目を丸くするでしょう。このような人たちを「別の惑星から来た人」と思うかもしれません。

 今日ある職業には、ほんの20年前にはそのカテゴリーさえ存在しなかったものがたくさんあります。こうした変化はますます速いペースで起こっています。そして新しい仕事もどんどん登場しているのです。

 このような時代に次世代を担う子どもを育てたり、教育したりしている保護者や教員の方々は本当に大変なことですし、大きな挑戦だと思います。

 ではそんな子どもたちにはどんな力をつけたらいいのでしょうか。「世界経済フォーラム」でもそのことについて言及していますが、ここではよりわかりやすく解説します。