三流の管理職は「過去の上司」のマネをする。では、超一流のリーダーは?

AI要約

組織を動かす立場の人間が直面する悩みやリーダーに求められる3か条とは?

良いリーダーと問題あるリーダーの違いや、歴史上の人物から学ぶ重要性

歴史を通じて学ぶことが現代のビジネスにどのように活かされるのか

三流の管理職は「過去の上司」のマネをする。では、超一流のリーダーは?

 「仕事が遅い部下がいてイライラする」「不本意な異動を命じられた」「かつての部下が上司になってしまった」ーー経営者、管理職、チームリーダー、アルバイトのバイトリーダーまで、組織を動かす立場の人間は、悩みが尽きない……。そんなときこそ頭がいい人は、「歴史」に解決策を求める。【人】【モノ】【お金】【情報】【目標】【健康】とテーマ別で、歴史上の人物の言葉をベースに、わかりやすく現代ビジネスの諸問題を解決する話題の書『リーダーは日本史に学べ』(ダイヤモンド社)は、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、伊達政宗、島津斉彬など、歴史上の人物26人の「成功と失敗の本質」を説く。「基本ストイックだが、酒だけはやめられなかった……」(上杉謙信)といったリアルな人間性にも迫りつつ、マネジメントに絶対活きる「歴史の教訓」を学ぶ。

※本稿は『リーダーは日本史に学べ』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

● リーダーに求められる 3か条とは?

 あなたは現在、リーダーの立場にいるでしょうか? それとも、現在はリーダーでなくても、将来リーダーになることを目指しているでしょうか?

 このたび私が初めて書いた著書『リーダーは日本史に学べ』が刊行されましたが、本書でいうところのリーダーとは、組織の大小を問わず、経営者や中間管理職、チームリーダー、それにアルバイトのバイトリーダーも含みます。

 なにかしらの成果の実現に向けてメンバーを引っ張る立場の人であれば、それはリーダーということです。

 では、そんなリーダーに求められることは、なんでしょうか? 私は、次の3つだと考えています。

● リーダーに求められる 3か条とは?

 リーダーに求められる3か条

1. 方針や計画を立て、組織が進むべき方向を示す

2. 1に基づいて、「人」「モノ」「お金」「情報」をどのように使うのかを決める

3. 2に基づいて、成果を生み出す

 この3か条を果たそうとするなかで、リーダーはさまざまな問題やトラブルに直面し、悩むことがあります。

 たとえば、「そんなに困難な仕事ではないはずなのに、部下がスムーズに進められずにいて、イライラしてしまう」などというのは、多くのリーダーが直面する“素朴にして深い悩み”ではないでしょうか。

● 問題あるリーダーは 再生産される

 そんなとき、どのようにして問題解決に向かったらいいのでしょうか? 過去の上司を思い出し、その対応を参考にすることもあるでしょう。

 しかし、過去の上司がパワハラ体質だったりして、リーダーとしての資質に問題があった場合、その上司を参考にしてしまっては、自分自身が“問題あるリーダー”になりかねません。

 パワハラにしても、モラハラにしても、問題があるリーダーとは、このように連鎖して再生産されるケースがとても多いのです。

● 超一流のリーダーは 歴史上の人物に学ぶ

 良いことも悪いことも、自分が受けた指導や体験した事柄は、部下や子どもたちに無意識に伝えてしまいやすいわけです。

 それでは、自分の経験以外に、どこから学べばいいのでしょうか。その答えは、「歴史」にあります。

 歴史上のリーダーとして名を残した人物に学び、実践するということです。

● 遠い昔の歴史に 学んでも意味がない?

 「えっ、歴史は遠い過去の話で、いまとは全然状況が違うから、学んでも意味がないのでは?」と感じる人も多いでしょう。

 じつは、かつては私自身も似たような考え方でした。少なくとも、歴史上の人物たちのリーダー像が、現代にも通じるとは考えていませんでした。

 ところが、歴史に詳しくなることによって、その考え方は完全に覆されたのです。

 ※本稿は『リーダーは日本史に学べ』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。