時短・粉じん低減…飛島建設がトンネル工事コンクリ施工に新工法

AI要約

飛島建設は山岳トンネル工事向けに新たなコンクリート施工工法「Smart Lining System Type 2」を開発した。

開発はスライド型枠を使用して吹き付け時間の短縮と粉じんやはね返りの低減を実現し、施工性の向上に成功した。

共同開発企業との実証実験では、はね返りのほぼゼロとなるなど効果が確認された。

飛島建設は山岳トンネル工事の吹き付けコンクリート施工向けに、一次支保工構築工法「Smart Lining System Type 2」を開発した。スライド型枠を使って吹き付け時間の短縮と粉じんやはね返りの低減を実現。今後、スライド型枠のセット方法の改善などによって設置時間の短縮を図り、一層の施工性向上に取り組む。

エム・シー・エス(山梨県韮崎市)、すばる建設(埼玉県三郷市)、岐阜工業(岐阜県瑞穂市)との共同開発。新工法は型枠バイブレーターで地山と型枠の間に流し込むコンクリートの充填性と密実性を向上。上半断面全体を覆うスライド型枠を利用することで、専用把持型枠の盛替え作業での労力と時間の削減が見込める。

実証実験では従来の吹き付けコンクリートに比べて、粉じんや跳ね返りを大幅に低減できた。特に、一般的な吹き付けコンクリートで20―25%程度とされるはね返りがほぼゼロとなった。また型枠バイブレーターを備えたスライド型枠により、型枠盛替えの労力などなしに密実なコンクリートを構築できる。