NY外為市場=ドル反発、雇用統計受け利下げ観測後退
ニューヨーク外為市場では、ドルが反発し、米雇用統計が予想以上に強かったことで年内の利下げが急がれない可能性が高まった。
金利先物市場では25ベーシスポイントの利下げが1回のみ実施されるとの見方が広まり、ドル指数は週間ベースで0.2%の上昇見通し。
主要通貨に対するドルは0.8%高、円に対しては0.6%上昇したが、円は安値からは遠い水準で推移。ユーロは対ドルで0.8%安、ポンドは対ドルで0.5%下落。
[ニューヨーク 7日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが反発した。5月の米雇用統計が予想以上に強かったことを受け、連邦準備理事会(FRB)は年内の利下げを急がない可能性が高いことが示唆された。
米労働省が発表した5月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比27万2000人増で、予想を大きく上回った。時間当たり平均賃金は前年比4.1%上昇と、伸びは前月の4.0%から加速した。
ローゼンバーグ・リサーチ(モントリオール)の創業者兼社長、デビッド・ローゼンバーグ氏は今回の雇用統計について、非農業部門雇用者数だけでなく、賃金の伸びも注目されたと述べた。
金利先物市場は雇用統計を受けて、11月か12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイント(bp)の利下げが1回のみ実施されるとの見方を織り込んでいる。また、市場が織り込む9月の利下げ確率は6日終盤の約70%から約50.8%に低下した。
主要通貨に対するドル指数は0.8%高の104.91となった。週間ベースでは0.2%高となる見通し。
ドルは円に対して0.6%上昇し156.64円。
円は最近堅調に推移しているものの、4月末に記録した1ドル=160円台の34年ぶりの安値から遠くない水準となっている。
一方、ユーロは対ドルで0.8%安の1.0803ドル。ポンドは対ドルで0.5%下落して1.2722ドル。
ドル/円 NY終値 156.70/156.73
始値 155.56
高値 157.07
安値 155.44
ユーロ/ドル NY終値 1.0800/1.0804
始値 1.0888
高値 1.0901
安値 1.0800