JR西日本などが水素で走る鉄道車両を開発へ…燃料電池搭載、2030年代早期に実用化

AI要約

JR西日本は、トヨタ自動車、三菱電機と共同で燃料電池を搭載した水素車両の開発を始める。

2030年代に実用化し、非電化区間のディーゼル車両を置き換える方針。

JR西は環境負荷を低減する目的で取り組んでおり、さまざまな取り組みを行っている。

 JR西日本は、トヨタ自動車、三菱電機と共同で、燃料電池を搭載し、水素を動力源とする鉄道車両の開発を始める。2030年代の早期に実用化し、架線のない非電化区間を走行するディーゼル車両を順次置き換える方針だ。環境への負荷を低減する狙いがある。

 燃料電池車両は、水素を使って燃料電池で発電し、モーターを回して走る方式だ。共同開発では、トヨタが燃料電池や水素の貯蔵システム、三菱電機が電気系統を担う。20年代後半から、走行試験を始める。

 JR西は、中国地方を走る山陰線や芸備線などの非電化区間で、約460両のディーゼル車両を運用。軽油を燃料とし、二酸化炭素(CO2)や、大気汚染の原因となる窒素酸化物(NOx)を排出するのが課題となっており、置き換えを進める。JR西は50年にグループ全体でCO2排出量を実質ゼロにすることを目指している。ディーゼル車両では、植物由来のバイオディーゼル燃料を使った走行試験も進めている。