【インタビュー】Moto2小椋藍選手、カタルーニャGPの優勝に「安堵」の意味。長年コンビを組むクルーチーフが語る「小椋藍の強さ」とは

AI要約

2024年のMotoGP第6戦カタルーニャGPのMoto2クラスで、小椋藍選手がシーズン初優勝を果たす。

レース展開では序盤3番手スタートからトップに浮上し、タイヤの戦略を巧みに駆使。

小椋選手は自らのペースを保ち、自信の走りで優勝を決める。

【インタビュー】Moto2小椋藍選手、カタルーニャGPの優勝に「安堵」の意味。長年コンビを組むクルーチーフが語る「小椋藍の強さ」とは

 2024年のMotoGP第6戦カタルーニャGPのMoto2クラス決勝レースで、小椋藍選手(MTヘルメット - MSI)がシーズン初優勝を飾りました。2022年の日本GP以来、1年半ぶりの優勝でした。

 レースの展開を、おおまかに振り返りましょう。4列目10番手スタートだった小椋選手は、素晴らしいスタートを切って、1コーナーの時点で3番手に浮上していました。序盤は周囲もタイヤがフレッシュな状態だったために少しポジションを落としましたが、周回を重ねながらポジションを上げていきました。残り4周でトップに立ち、先頭でチェッカーを受けたのです。

 カタルーニャGP後、連戦であるイタリアGPの開催地ムジェロ・サーキットで、小椋選手にこの優勝についてインタビューをしました。

「序盤にあまり攻めすぎなかったので、それが結果的に良かったということですね」と、小椋選手は終盤まで維持したペースについて語ります。小椋選手が選んだタイヤは、フロント、リアともにソフトでした。小椋選手は、レース終盤に向けてリアタイヤを温存していたのです。

「レース中にリアタイヤをセーブしたい場合は、フロントを多く使ってタイムを出していく方向でリアをセーブします。逆にフロントをセーブしたいなら、スロットルを開けるところで頑張って、タイムを維持しながらフロントを長くもたせる。そのどちらかになると思うんです。そういうところを理解して走れていたんだと思います」

 残り4周でチームメイトのセルジオ・ガルシア選手をかわし、トップに浮上したときの心境を尋ねると、小椋選手は淡々と「僕がガルシアを抜いたときは、彼のタイヤがだいぶ終わっていたころだったんです。ミスなく走っていれば(優勝できると)思っていました」と言います。

「(1年半ぶりの優勝という期待や緊張は)なかったですね。最後まで争っていたわけじゃなく、周回ごとに差が開いていく展開でしたから」