ヤマハ発動機、大型バイク「YZFーR1」の騒音試験などで不適切行為 基準適合は確認

AI要約

ヤマハ発動機が騒音の認証試験を規定と異なる条件で実施していたことを認め、出荷を停止した。

対象車種は「YZF-R1」で規定通りの再試験に合格したが、出力条件が異なっていた。

過去に生産した「YZF-R3」「TMAX」の一部も申請書類に誤りがあり、担当者のルール誤認識が問題となった。

ヤマハ発動機、大型バイク「YZFーR1」の騒音試験などで不適切行為 基準適合は確認

ヤマハ発動機は6月3日、規定と異なる条件で騒音の認証試験を実施していたと発表した。対象車種は「YZFーR1」で、規定と異なる出力で試験を実施していた。規定通りに社内で再試験を実施した結果、基準に適合しており、すでに出荷済みの車両も使用に支障を生じさせる事案は確認されていないという。出荷は停止した。

通常は、グラスウール製吸音材を使用した消音器(マフラー)を通常路上で使用する状態にするコンディショニング(試験準備調整)を行うが、規定と異なる出力でコンディショニングを実施していた。同社によると、コンディショニングの過程で熱によって試験器具が溶損する事態が生じたためだという。同車種は2020年8月20日に発売したモデルで、現在までの累計販売台数は1434台。

同車種のほか、過去に生産していた「YZFーR3」(2015年4月20日~2017年7月、2018年1月20日~2018年9月)、「TMAX」(2017年4月7日~2019年9月、2020年5月8日~2021年10月)の2車種は、申請書類に試験実施車種以外の車台番号を記載したという。いずれの事案も担当者がルールを誤認識していたことで発生した。