ヤマハ発動機、ライダーの感情を可視化するアプリ開発 マップ反映で充実のバイクライフを応援

AI要約

ヤマハ発動機は、バイクライフを充実させるための感情センシングアプリを開発。センサー付きベルトを使用し、リアルタイムで感情を表示。アプリ上のマップにも反映し、自分だけのツーリングマップが作成可能。渋滞の回避などにも活用が見込まれている。

従業員を対象とした実証実験では、感情の推定精度は現時点で75点程度。実用化に向けてデータの整理やフィードバックを行っており、今後も実証を重ねる予定。

二輪車向けには専用ベルトをサブスクリプションで提供し、アプリを配信。さらに二輪車以外の活用方法も検討中で、展示会などを通じてさまざまな業界に展開していく予定。

ヤマハ発動機、ライダーの感情を可視化するアプリ開発 マップ反映で充実のバイクライフを応援

ヤマハ発動機は、ライダーの感情を可視化する「感情センシングアプリ」を開発した。横浜大学の島圭介教授とセンサーデータ事業などを手がけるミルウス(南重信社長、札幌市北区)と共同で取り組んだ。感情をリアルタイムでアプリに表示したり、アプリ上のマップに感情を組み合わせることで、バイクライフの充実化に役立ててもらう。二輪車以外の活用方法も探る。社内で実証を重ねて実用化を目指す。

センサー付きベルトを心臓付近に装着し、心電データを計測して感情を推測する。感情は「喜び」や「楽しい」、「緊張」、「退屈」など。例えば、海などの眺めの良いエリアを走行している時には、感動や喜び、渋滞の多いエリアでは緊張やイライラといった感情が表示される。地図に反映することで「(楽しいエリアなどが分かる)自分だけのツーリングマップができる」(カスタマーエクスペリエンス事業部の井上真一主務)という。また、渋滞の回避などにも活用できる見込みだ。

実証実験は、従業員約30人を対象に半年間行った。感情の正確性について井上主務は「100%の推定は難しいが、現時点では100点中75点ほど。実用できるレベルだ」と語る。現在、一回目の実証実験を終え、データの整理やフィードバックを行っている。今後も実証を重ねる考えだ。

実用化する場合、二輪車向けでは専用ベルトをサブスクリプション(定額利用)で提供し、アプリを配信する方法などを想定している。井上主務は「二輪以外の使い方もできる」と考え、展示会などを通じてさまざまな業界にアピールしていく考えだ。