日産、自動運転技術を披露 試乗会、信号の色や対向車認識

AI要約

日産自動車が自動運転による新たな移動サービスの実証実験を横浜市で行い、報道関係者向けの試乗会を開催した。

実証実験では、車両が信号や対向車を認識し、自動的に交差点を右折する様子を披露し、年度内に走行実証を始める予定。

日産はドライバーを乗せたまま「レベル4」への移行を探り、地方都市でも導入を検討している。

 日産自動車はこのほど、自動運転による新たな移動サービスの実証実験を前に、横浜市で報道関係者向けの試乗会を開いた。安全のためスタッフが運転席に座ったが、信号の色や対向車の有無などは車両が認識し、人間が操作せずとも自動的に交差点を右折する様子を披露した。

 日産は年度内に同市で走行実証を始め、2025年度からはミニバン「セレナ」約20台が一般の利用者を乗せて走る。当面はドライバーを乗せ、一定の条件下で運転手が不要となる「レベル4」への移行を探る。27年度には3~4カ所の地方都市にも広げる。

 試乗会は5月下旬に実施。研究用の電気自動車(EV)「リーフ」に計30のカメラやセンサーを搭載し、記者を後部座席に乗せ、みなとみらいの交差点を曲がった。対向車や歩行者がいなくなるのを見計らい、赤信号になる前にハンドルが自動で動きスムーズに右折した。

 運転手の人材が不足する地方を支援しようと、日産は福島県浪江町で有人運転の移動サービスを展開中だ。担当者は「自動運転を自治体の課題解決につなげたい」と話している。