南ア総選挙 「マンデラ党」が過半数割れか 開票率2割で40%台

AI要約

南アフリカで行われた総選挙は30日開票が進み、ANCが過半数を割る可能性が高まっている。

開票率は40%台前半で、DAやEFFがANCに追いついている状況。

ANCは過去30年間政権を担当してきたが、汚職や腐敗が問題となり不満が高まっている。

南ア総選挙 「マンデラ党」が過半数割れか 開票率2割で40%台

 南アフリカで29日に行われた総選挙は30日開票が進み、かつてネルソン・マンデラ氏が率いた与党アフリカ民族会議(ANC)が1994年の民主化以来初めて、国会で過半数を割る公算が大きくなった。

 選挙管理委員会によると、開票率約2割の段階で、ANCの得票率は40%台前半にとどまっている。白人や混血グループ「カラード」を支持基盤とする「民主同盟」(DA)や、極左的な主張で黒人の間で支持を集める「経済的解放の闘士」(EFF)が続く。

 地元テレビ局eNCAは、ANCの最終的な得票率を45%と予測した。

 反アパルトヘイト(人種隔離)闘争を率いたANCは、94年に初めて全人種が参加して行われた民主的な選挙で圧勝し、マンデラ氏が大統領に就任。以降、30年にわたり政権を担う。

 だが、歴代政権下で汚職や腐敗が深刻化し、国民は不満を募らせている。2019年の前回選挙では、ANCの得票率は過去最低の57・5%だった。【小泉大士】