香港警察、「扇動的なSNS投稿」で6人逮捕 治安条例を初適用

AI要約

香港警察が初めて治安法令「国家安全維持条例」を適用し、SNSで扇動的な投稿を行った6人を逮捕。

逮捕されたのは37~65歳の女性5人と男性1人。禁錮7年の刑が科せられる可能性あり。

国家安全を危険に晒し、匿名でのインターネット上の扇動的な行為に対し、警察が厳しく対処。

香港警察、「扇動的なSNS投稿」で6人逮捕 治安条例を初適用

(CNN) 香港警察は28日、SNSに扇動的な投稿をしたとして6人を逮捕した。3月に制定された治安法令「国家安全維持条例」が初めて適用された。

警察の声明によると、逮捕されたのは37~65歳の女性5人と男性1人。収監中の女性1人も含まれている。

6人は先月以降、「敏感な日付」が近づいていることに乗じ、SNS上で匿名の扇動的な投稿を公開した疑い。中央政府と香港政府に対する市民の反感をあおり、後日違法な活動に参加するよう促す意図があったとされる。裁判で有罪になれば、最大で禁錮7年の刑を科される。

声明は「国家の安全を危険にさらそうとする者は、インターネット上で匿名にすることで警察の捜査を免れるとの幻想を抱くべきではない」と断じた。

声明には具体的な日付が示されていないが、6月4日は天安門事件から35周年の記念日に当たる。同事件は中国当局の記録から消し去られ、香港だけで毎年追悼集会が開催されていた。しかし2020年に中央政府の主導で「香港国家安全維持法」(国安保)が制定されてからは、それも事実上禁止された。

香港の立法会(議会)では3月、国安法を補完する国家安全維持条例案が、全会一致で可決された。国家への反逆やスパイ行為、外国勢力の干渉、国家機密の不法な扱いなど、国家安全保障にかかわる39の罪が新たに加わり、最大で終身刑を科すことが定められた。