スリで稼いだ金で土地・家まで買った女性に地域社会「衝撃」…特別措置に乗り出したイタリアの有名観光地

AI要約

ベネチアでのスリ犯による窃盗が増加しており、警察当局が厳しい取り締まりを行っている。

ある女性がスリ犯として不動産を購入した事件により、地域社会に衝撃が走っている。

女性は執行猶予と差し押さえ命令が下され、一定期間自宅に留まり仕事を探すことが求められている。

イタリア・ベネチアがサマーシーズンを控えてスリとの戦争に出た。

28日(現地時間)、現地日刊紙「コリエーレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)」によると、ベネチア警察当局は今年に入ってこれまでに、スリ窃盗容疑で6人を逮捕して14件の強制追放命令を下した。

昨年1~5月には追放命令が2件だったことと比較すると取り締まりを大きく強化した。25日には市民団体「警戒する人々」がサンタルチーア駅に常習スリ犯90人の写真が入れられたプラカードを持って登場した。

同団体で30年以上活動してきたモニカ・ポリー元市議会議員はスリ犯の顔の露出がプライバシーの侵害ではないのかという一部の批判に「窃盗もプライバシーの侵害」と一蹴した。このような措置は、最近ベネチアで、ある女性がスリと窃盗で財産を集めて土地や住宅を購入した事実が伝えられて地域社会に大きな衝撃を与えた中で出てきた。

この女性は見知らぬ人に知り合いのようなふりをして近付き、抱擁した後にネックレスや時計、財布などを盗む手口を使っていたことが明らかになった。所得がないにも関わらず高価な不動産を購入したことを不審に思った当局が捜査に入ったことで明るみになった。

ベネチア裁判所は先週この女性に執行猶予1年6カ月を宣告し、20万ユーロ(約3400万円)の差し押さえ命令を下した。裁判所の命令により、この女性は一定期間、自宅にいなければならず、安定した仕事を探さなければならないと同紙は伝えた。