スペイン・アイルランド・ノルウェー、パレスチナ国家を承認

AI要約

スペイン、アイルランド、ノルウェーの欧州3カ国がパレスチナを国家として正式承認。イスラエルを孤立させる動きが強まる。

アイルランド首相は平和のために承認し、イスラエルは反発。欧州のパレスチナ国家承認に分断が生じている。

世界ではパレスチナ国家を承認する国が多い一方、G7など一部の国は承認していない。

スペイン・アイルランド・ノルウェー、パレスチナ国家を承認

(CNN) スペイン、アイルランド、ノルウェーの欧州3カ国が28日、パレスチナを国家として正式承認した。パレスチナ自治区ガザ地区での戦争をめぐり、イスラエルを一層孤立させる動きが強まっている。

アイルランドのハリス首相は「平和の奇跡を生き永らえさせるため」、この決断をしたと発表した。イスラエルは強く反発している。

アイルランドは先週の時点でパレスチナ国家承認を表明していたが、28日に3カ国政府で同時に正式承認を発表した。

こうした動きはパレスチナ国家の承認をめぐる欧州の分断を見せつけている。

世界では大多数の国がパレスチナ国家を承認している。国連総会では今月、パレスチナの正式加盟を求める決議案が、143カ国の賛成で採択された。

ハリス首相はイスラエルのネタニヤフ首相に対し、「世界の声に耳を傾け、我々がガザで目の当たりにしている人道的大惨事を止めるよう、再び求める」と強調した。

スペインのサンチェス首相は国民向けのテレビ演説でパレスチナ国家承認を発表し、「平和な未来、すなわちパレスチナ国とイスラエル国の平和で安全な共存を実現できる唯一の解決策」と位置付けた。

これに対してイスラエルのカッツ外相はこの3カ国の大使の即時召還を命じ、「イスラエルの主権を踏みにじり、安全を脅かす者たちに対してイスラエルが退くことはない」と強調した。

世界では1988年以来、140カ国以上がパレスチナ国家を承認している。一方、米国、英国、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本のG7(主要7カ国)はいずれも承認していない。