中国、台湾周辺で軍事演習開始 分離主義への「懲罰」

AI要約

中国人民解放軍(PLA)東部戦区が台湾周辺で軍事演習を開始台湾包囲演習は頼清徳氏の総統就任後初の試練となる頼清徳氏と中国政府との緊張が高まっている

(CNN) 中国人民解放軍(PLA)東部戦区は23日午前7時45分、台湾周辺で陸海空軍とロケット軍による2日間の合同軍事演習を開始したと発表した。台湾では民主的に選出された頼清徳(ライチントー)氏が20日に総統に就任したばかり。中国は今回の演習を「分離主義的行動」に対する「懲罰」と称している。

台湾の包囲演習は、頼氏の総統就任後、中国との関係に対処する初の本格的な試練となる。

中国共産党は、台湾は自国の領土の一部であると主張し、必要であれば武力で台湾を奪取すると宣言している。

演習は台湾海峡および台湾の北、南、東で行なわれている。中国軍によると、台湾の離島で中国南東部沿岸に位置する金門島、馬祖島、烏邱、東引島周辺でも実施されている。

東部戦区の報道官は、この演習を「台湾独立勢力の分離主義的行動に対する強い懲罰であり、外部勢力による干渉と挑発に対する重大な警告だ」と呼んだ。

与党・民進党で史上初の連続3期目となる政権を発足させた頼氏は、台湾の主権を擁護する「危険な分離主義者」として中国政府から嫌われている。

中国政府は、頼氏が就任演説で中国に台湾への威嚇をやめるよう呼びかけたことをめぐり、頼氏を「恥ずべき存在」と非難した。

台湾国防部(国防省)は23日、中国の訓練に対応するため、陸海空の部隊を派遣したと発表。「このような不合理な挑発行為と地域の平和と安定を損なう行動」に対して遺憾の意を表明した。