倉敷で大バズり! 一躍世界的な有名人になった「クダサイ・ガール」

AI要約

ニューヨーク出身のティックトッカー、デビン・ハルバルが、日本での「クダサイ」体験を通じてキャリアを大きく変える。

彼女は日本滞在を延長し、韓国でも大きなファンを持つようになり、ポップミュージック界入りの可能性が浮上している。

彼女の特集記事が世界中で注目を集め、彼女自身も今後の展望に期待を寄せている。

倉敷で大バズり! 一躍世界的な有名人になった「クダサイ・ガール」

「寿司ください」

ニューヨーク出身のティックトッカー、デビン・ハルバル(26)はこの4年間、やたらと長いセルフィースティックを片手にヨーロッパの国々を周遊しながら、トランスジェンダー女子をインスパイアするコンテンツをSNSにアップしてきた。自身もトランスジェンダーである彼女は、「はーい、お人形さんたち(ドールズ)」と呼びかけて登場する「ドール・チェックイン」でもお馴染みだ。

そんな親しみやすいキャラクターで多くのファンの心を掴んできた彼女は、2022年に「Wマガジン」誌と「ローリング・ストーン」誌に登場。さらに、スペインの高級ブランド「ロエベ」からイビサ島へ招待されたことで、一躍有名人に。しかし、ハルバルはヨーロッパ旅行を終えニューヨークへ戻ると、ファッションやトランスジェンダーの啓蒙活動以上のものを発信したいと思うようになった。そこで、アジア旅行を計画。まず降り立ったのが、岡山県の倉敷だった。

さまざまな種類の動画を実験的に配信しながら、日本語も学ぼうとしていた彼女は、ある単語が至るところで聞こえてくることに気がつく。それが、「ください」だったのだ。ハルバルは、米「ニューヨーク・タイムズ」紙にこう語っている。

「ずっとその言葉が頭のなかで鳴り響いてたの。ある火曜日に座って、ずっと考えてた──クダサイ、クダサイって」

そこで出来上がったのが、現時点で1400万回以上の再生回数を誇るこの動画だ。

体をくねらせて歩きながら「寿司ください、お茶ください、水ください、ご飯ください、ください、ください」と歌うように“注文”しているわずか15秒の動画が、彼女のキャリアパスを変えた。

ハルバルは、日本での滞在を延長して高松、東京そして山梨県を訪れ、食べ物や日本語に関する動画を作った。道を歩けばファンが群がってくるようになり、タピオカを買いに行っただけで2時間のファンミーティングへと発展した。

「クダサイ・ガール」として知られるようになった彼女は、当初予定していた2週間のアジア旅行を2ヵ月に延長。4月には、日本から韓国へと旅立った。

現在、ハルバルの「インスタグラム」のフォロワーで最も多いのは米国人だが、2位は韓国人だ。ニューヨーク・タイムズによれば、最近ソウルの高麗大学でおこなわれたミートアップでは、何百人ものファンが彼女の周りに群がり、一緒にセルフィーを撮ったり、お勧めの食べ物を教えたり、母国語で話してくれるよう頼んだりしたという。

さらに一部の熱烈な韓国人ファンは、ハルバルにポップミュージック界入りをしてほしいと願っている。彼女にその準備はできているのだろうか? ハルバルは、同紙に冗談めかしてこう答えている。

「私はK-POPスターのフェーズに突入しているのよ」