南ア憲法裁、ズマ前大統領に今月の総選挙への出馬認めず

AI要約

南アフリカの憲法裁判所は、元大統領ズマの総選挙出馬資格がないとの判断を下し、その影響が選挙に及ぶ可能性がある。

ズマ氏は新党を立ち上げて選挙運動を展開しており、ANCにとって脅威となる存在となっている。

選挙管理委員会との法廷闘争の末、憲法裁がズマ氏の出馬資格を否定する判断を下した。

南ア憲法裁、ズマ前大統領に今月の総選挙への出馬認めず

Anait Miridzhanian

[ヨハネスブルク 20日 ロイター] - 南アフリカの憲法裁判所(最高裁に相当)は20日、ズマ前大統領に今月行われる総選挙への出馬資格がないとの判断を下した。

2018年に大統領を辞任したズマ氏は、政権与党のアフリカ民族会議(ANC)と対立し、ANCの軍事組織にちなんで命名された新党「ウムコント・ウィ・シズウェ(民族の槍、MK)」の選挙運動を展開してきた。

世論調査によれば、30年間政権を担ってきたANCの多数派維持は危機的状況で、MKは特にズマ氏の地元クワズール・ナタール州でANCに勝利する勢いで、今回の憲法裁の判断は選挙に大きく影響しそうだ。

選挙管理委員会は今年3月、1年以上の実刑判決を受けた者が国会議員の議席を持つことを憲法が禁じているとして、2021年に法廷侮辱罪で禁錮1年3月の判決を受けたズマ氏に出馬資格はないと決定。

だが4月に裁判所が、憲法の関連条項が適用されるのは判決に上訴する機会がある者に限られ、ズマ氏はこれに当てはまらないとして、選挙管理委員会の決定を覆したため、同委員会は憲法裁に異議を申し立て、今回の判断が下された。