アゼルバイジャン奪還のダム視察 不時着前にイラン大統領

AI要約

イランのライシ大統領がアゼルバイジャンとの国境地帯のダムを視察し、水力発電所の完成式に出席。

アゼルバイジャンが奪還したナゴルノカラバフ地域での事業の加速、ソ連時代からのプロジェクト再開。

ライシ大統領とアリエフ大統領が地域安定化やイランとアゼルバイジャンの関係について意見を交わす。ヘリ不時着による憂慮も。

アゼルバイジャン奪還のダム視察 不時着前にイラン大統領

 イランのライシ大統領は19日、搭乗するヘリコプターが不時着する前、旧ソ連構成国アゼルバイジャンとの国境地帯のダムを視察するとともに、水力発電所の完成式に出席していた。

 国境の北側は、係争地ナゴルノカラバフを拠点としたアルメニア系勢力が長らく支配。ここを2020年にアゼルバイジャンが奪還したことで加速した事業だった。

 水力発電所は、国境を流れるアラス川をせき止めたダム2カ所にある。事業はソ連時代に始動していたが、ナゴルノカラバフ紛争のあおりでアルメニア側が占領し、国境の南側からイランが整備を進めてきた。

 インタファクス通信などによると、アゼルバイジャンのアリエフ大統領は完成式で「イランとの関係は地域安定化の重要な要素」と強調。ライシ師は「両国の協力を面白く思わない国があるかもしれないが、関係ない」と応じた。この後、首都テヘランへの帰路にヘリが不時着。アリエフ氏は「友好的に別れた後のニュースで大変憂慮している」と述べた。