台湾唯一の「慰安婦像」撤去 6年前に台南の繁華街に設置…「公園への移転を計画」

AI要約

台湾の台南市で唯一設置されていた慰安婦像が撤去され、現在は保管される予定。移転先は市内の公園へ。

銅像を設置した中国国民党が資金難で土地を売却。現在は購入者から借用状態だった。

慰安婦像の説明文には南京事件や慰安婦の問題が記載され、設置場所は日本人観光客も多い中心部だった。

台湾唯一の「慰安婦像」撤去 6年前に台南の繁華街に設置…「公園への移転を計画」

【台北=西見由章】台湾で唯一設置されていた「慰安婦像」が18日夜、南部・台南市の繁華街から撤去されたことがわかった。銅像は当面倉庫で保管される予定で、同市内の公園への移転を検討しているという。銅像を設置した団体の関係者が19日明らかにした。

銅像は歴史問題で日本に厳しい姿勢をとる中国国民党が主導し同党支部の敷地に設置。2018年8月の除幕式には馬英九元総統も出席した。

国民党はその後、資金難のため銅像を設置した土地を売却。現状を維持するために購入者から期限付きで土地を借用していた。

銅像を設置した「台南市慰安婦人権平等促進協会」の童小芸理事長は産経新聞の取材に「銅像はしばらく倉庫に保管する。今後は市内の公園に移転することを計画しており、台南市政府に申請中だ」と話した。

銅像が設置されていたのは台南市中心部の人通りが多い交差点付近。台南市は台湾の中でも親日的な土地柄で日本人観光客も多い。慰安婦像の対面には日本統治時代に建設されたデパートをリニューアルした商業施設「林百貨」もある。

銅像の説明文には1937年の南京事件を巡り「30万人の市民が虐殺やレイプに遭った」との記述がある。慰安婦については「だましや脅迫、拉致などの方法で強制的に徴用された女性は40万人を超えるとみられ、台湾では少なくとも1200人に上る」と書かれている。