ヒズボラのポケベル爆発、製造元とされた台湾企業は困惑「当社が製造したものではない」

AI要約

親イラン武装組織ヒズボラの戦闘員が使用しているポケベルが爆発し約3000人が死傷する事件が起こった。ポケベルのメーカーである台湾企業は関与を否定し、使用されたポケベルは別の会社が製造・販売していたと述べた。

爆発したポケベルの画像分析から、製造元は台湾のゴールド・アポロ社であることが判明。しかし、イスラエルの情報機関モサドが少量の爆発物を埋め込んだという疑いも浮上している。

ゴールド・アポロ社の社長は、自社製品に責任を持つ企業であり、今回の事件でブランドが傷つくことを避けたいと語った。事件に対して被害者であると主張している。

ヒズボラのポケベル爆発、製造元とされた台湾企業は困惑「当社が製造したものではない」

レバノンを拠点とする親イラン武装組織ヒズボラの戦闘員が使用しているポケベルが17日、相次いで爆発し約3000人が死傷した問題で、このポケベルのメーカーだとされる台湾企業が18日取材に応じ、困惑した様子で事件との関係を否定した。

この会社は台湾のゴールド・アポロ社で、取材に応じた社長の許清光氏は問題のポケベルについて、自社が製造したものではなく同社のブランドを使う権利を持つBACという会社が製造・販売したものだと述べた。

ゴールド・アポロ 許清光社長

「欧州には3年間協力関係にある代理店があり、彼らは当社の全製品の代理店だ。彼らは当社のブランド名を使ったポケベルも製造し、ロゴの使用料を支払ってくれている。契約書も用意してあるので、お見せできる」

ロイターが爆発したポケベルの画像を分析したところ、ゴールド・アポロ社製のポケベルと一致する形状と背面のステッカーを確認した。レバノンの治安当局高官と別の関係者はイスラエルの情報機関モサドが事件の数カ月前に、ヒズボラが発注したポケベル5000個の内部に少量の爆発物を埋め込んだとの見方を示した。

許社長は「その製品の部品はどれも当社のものではなく、当社から輸出されたものもない」と述べ、事件との関係を否定した。

許社長「当社は大企業ではないが、自社製品を大切にする責任ある企業で、私は長年この業界にいる。今回の事件で当社のブランドが台無しになることは望まない。わが社のブランドは30年間市場に存在し続けてきた」

記者「あなたは自らを被害者だと思う?」

許社長「もちろん。私はビジネスマンだ。どうしてこんな攻撃に関与することがあるだろうか」