ヒズボラのポケベルがレバノン全土で爆発…イスラエルとの戦闘激化の懸念が再燃(海外)

AI要約

ヒズボラの使用するポケベルが9月17日、レバノン全土で突如爆発し始め、少なくとも8人死亡、数千人負傷

爆発の原因は不明だが、ポケベルが細工されて爆発するようにプログラムされていた可能性が指摘されている

イスラエルとヒズボラの緊張が高まり、全面的な紛争の懸念が再燃

ヒズボラのポケベルがレバノン全土で爆発…イスラエルとの戦闘激化の懸念が再燃(海外)

ヒズボラの使用するポケベルが9月17日、レバノン全土で突如爆発し始めた。

この事件で少なくとも8人が死亡、数千人が負傷し、レバノンとヒズボラはイスラエルの仕業だと非難した。

この事件の数カ月前、ヒズボラは連絡手段を携帯電話からポケベルに切り替えたと言われている。

2024年9月17日にレバノン全土でヒズボラの使用するポケットベルが突如爆発し始めた。イスラム教シーア派組織ヒズボラはその数カ月前、リスクの高い携帯電話から時代遅れのポケベルに切り替えることを決めたという。

イランが支援するヒズボラのメンバーが使用していたポケベルがレバノン全土で謎の爆発を起こし、地元の推定によると、少なくとも8人が死亡し、3000人近くが負傷した。その中には多数の戦闘員が含まれている。

ヒズボラとレバノンは、この大虐殺をイスラエルの仕業だと非難しているが、イスラエルは声明を出していない。アメリカ国務省の報道官は、アメリカは爆発したポケベル事件に関与しておらず、攻撃について事前に知らされていなかったと述べた。

さまざまな憶測が飛び交っているが、現時点では、携帯通信機器がどのようにしてこれほどまでに巧妙かつ組織的に爆発したのかは不明だ。また、何台のポケベルが爆発したのかもわかっていない。

専門家やアナリストの中には、ポケットベルが事前に何者かによって細工され、爆発物を仕掛けられ、特定のメッセージを受信すると爆発するようにプログラムされていた可能性を指摘する者もいる。また、バッテリーに対するサイバー攻撃により過熱し、爆発した可能性もある。

ヒズボラは通信手段としてポケットベルを使用しているが、以前はそうではなかった。 ロイターは7月、複数の情報筋によると複数の司令官を失ったことを受けてリスクが高い携帯電話から、ポケットベルのような旧式の通信手段に切り替えたと報じている。これは、イスラエルの高度な情報収集に対抗するためだった。

携帯電話は脆弱であり、個人の移動を追跡される可能性があるという懸念は中東以外にも広がっている。このような戦術は、例えばウクライナ戦争での致命的な攻撃につながっている。この傾向により、アメリカ軍は個人用機器がもたらす潜在的な脅威に細心の注意を払っている。

レバノンの治安当局は17日、ロイターに対し、ポケットベルはヒズボラがここ数カ月の間に新たに入手した新型だと述べた。

イスラエルとヒズボラは、ハマスの10月7日の攻撃以来、国境を越えて繰り返し銃撃戦を繰り広げてきた。この宿敵の激しい戦闘により、イスラエル北部とレバノン南部で数万人が避難を余儀なくされている。

17日のポケベル爆発事件は、イスラエルが、避難を余儀なくされている人々を帰宅させるために、ヒズボラに対する軍事的圧力を強めると、具体性のない形で示唆したわずか数時間後に起こった。

「安全保障会議は、戦争の目標を更新し、以下の項目を追加した。それは北部の住民を安全に自宅に戻すことだ」とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相のオフィスは現地時間火曜日早朝に声明で述べていた。

「イスラエルは、この目標を達成するために行動を継続する」

長年にわたるエスカレートの懸念にもかかわらず、イスラエルとヒズボラは、より広範囲にわたる対立を回避することに成功してきた。しかし、今回のポケベルの爆発により、この2つの敵対勢力が全面的な紛争に突入するのではないかという懸念が再燃している。