南米アマゾン、干ばつで水位が過去最低 森林火災の煙が都市部にも

AI要約

南米アマゾン川流域では、記録的な干ばつが続き、河川の水位が低下し船舶の航行が困難になっている。

干ばつにより、ソリモエス川の水位は過去最低になり、生態系や絶滅危惧種に影響が出ている。

気候変動が引き起こす干ばつにより、植物の枯死や森林火災が発生し、環境への影響が拡大している。

南米アマゾン、干ばつで水位が過去最低 森林火災の煙が都市部にも

Jorge Silva Leonard Benassatto

[テフェ(ブラジル) 17日 ロイター] - 南米アマゾン川流域では、記録的な干ばつにより河川の水位が記録的水準に低下し、一部では河床が干上がり船舶の航行が不可能になっている。

アマゾン川の主要支流の一つであるソリモエス川の水位は、コロンビアとの国境にあるブラジルの町タバティンガで過去最低水準まで下がった。

ロイター記者が15日に上空から確認したところ、下流のテフェではソリモエス川の支流が完全に干上がっている。近隣のテフェ湖も干上がり、絶滅危惧種のカワイルカの生息地が脅かされている。昨年の干ばつでは200頭以上のカワイルカが死んでいる。

環境保護団体グリーンピースの広報担当者ロムロ・バティスタ氏は「私たちは重大な一年を過ごしている」と述べ、「今年は数カ月にわたり昨年の記録を破っている」と懸念を示した。

昨年に続く深刻な干ばつにより、ブラジルでは多くの植物が枯れ、南米各国で森林火災が発生し、煙は都市部にまで広がっている。

バティスタ氏は「気候変動はもはや10年、20年先といった将来の懸念事項ではない。今ここで発生しており、我々が予想していたよりもはるかに大きな勢いで起こっている」と指摘した。