妻に薬物を投与し、数十人の男らにレイプさせていた元夫の裁判始まる フランス

AI要約

フランスで10年間にわたり妻に薬物を投与し、数十人の男たちにレイプさせていた元夫が強姦罪で起訴され、出廷。被告は全面的に認め、家族に許しを求める。

被害者で元妻のジゼルさんも法廷を訪れ、想像もしていなかった夫の犯罪行為に言及。

50人もの男らが強姦罪で被告。ジゼルさんが公開裁判を要求し、性暴力の実態を明らかにするため闘い。

妻に薬物を投与し、数十人の男らにレイプさせていた元夫の裁判始まる フランス

フランスで約10年間にわたり、妻に薬物を投与したうえで見知らぬ数十人の男たちにレイプさせていたとして起訴された裁判で、元夫のドミニク・ペリコ被告が17日出廷し、「私は強姦犯だ」と認め、家族に許しを求めた。

フランス全土に衝撃を与えたこの事件を巡り、ぺリコ被告は先週証言する予定だったが、被告の弁護士によると健康上の問題が理由で出廷が延期されていた。被告は杖を突きながら法廷に姿を現した。

地元記者らによるとぺリコ被告は起訴内容を全面的に認めたうえで、「私はこの部屋にいるほかの(被告)全員と同じく強姦犯だ」と述べた。

被害者で元妻のジゼル・ぺリコさんも法廷を訪れた。ジゼルさんは「私はこの男と50年間暮らしたが、このような強姦行為を犯すとは想像もしていなかった」と語った。

ペリコ被告は当初、女性のスカートの中を撮影したとして逮捕された。現在、強姦や集団強姦、性的画像の録画及び配布による様々なプライバシー侵害の罪に問われている。

検察官は、ペリコ被告が男らにウェブサイト上でジゼルさんとの性行為を持ち掛け、その虐待の様子を撮影していたと主張。ペリコ被告のほか、現在26―73歳までの男ら50人も強姦罪に問われ、南部の都市アヴィニョンで裁判を受けている。

被告の中には、ジゼルさんは寝たふりをしていただけで、実際には性行為に同意していたと思っていたと主張する者も。だがペリコ被告は17日、こうした見方に異議を唱えた。

有罪判決が下れば、被告らは最長20年の懲役刑を受けることになる。

弁護士によるとジゼルさんは、元夫と彼女を強姦したとされる他の男たちを告発し、性暴力の実態を明らかにするために公開裁判を要求したという。

多くの人にとって、ジゼルさんはフランスにおける性暴力に対する闘いの象徴となっている。14日には、女性を中心とした数百人がフランス各地の都市に集まりジゼルさんへの支持を表明した。