9月「岸田訪韓」のウラで、じつは韓国で起きていた「意外すぎる変化」の中身

AI要約

岸田首相が訪韓し、日韓関係の再構築が期待されたが、成果は見られなかった。

韓国国民の関心は低く、政治的な集会も影響を受けている。

韓国では物価が高騰し、日本での生活に興味を持つ人々が増えている。

9月「岸田訪韓」のウラで、じつは韓国で起きていた「意外すぎる変化」の中身

日本の岸田首相が9月6、7日に訪韓した。

尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権はここのところ韓国内で大きな成果を示せない中、岸田首相の訪韓は再度、日韓良好を国民にアピールする良い機会だったはずだ。何しろ尹政権の大きな成果としては日韓関係修復しか浮かばないほど、韓国内では野党が何もかも阻止している形だ。

今回の訪韓ではこれといった成果もなかったためか、最近、国民から見放されつつある従北左派メディアは何とか「反日」の狼煙を上げるために、この会談内容にもあの手この手と歴史観を加えて報道している。

しかし、韓国国民の反応は冷ややかだ。

岸田総理の今回の訪日は首相としては最後になるだろうが、引き続き、日韓が良好な関係を維持できるかどうかは日本というよりも韓国の大統領選にかかっている面が大きい。もしも野党の李在明候補が大統領に選ばれてしまえばどうなるかは、日本のみなさんも安易に想像がつくことだろう。

今回、私も何ヶ月ぶりかに韓国で過ごした。日本大使館前で正義連(日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯)が行っている水曜集会の横で、韓国メディアのインタビューを受けるためだ。

2020年の年明けには、この場所には保守系団体が集会権利を訴えて騒然となっていたことは記憶に新しい。それが尹政権になってから従北左派思想団体が「反国家勢力」と位置付けられて捜査対象になったことも影響し、私が訪れた時には左派の集会はほとんど見られなかった。保守系団体の活動も少なかったが、反日種族主義の著者の1人であるイ・ウヨン先生の1人デモは相変わらず行われていて、元気そうだった。また、文在寅政権に「安倍首相に謝罪しろ」と叫んでいたオモニ部隊の代表も元気よく集会を行なっていた。

こうした集会は12時から13時までと決められており、かつては昼時に立ち寄る一般人も多くいたが、私が行った時には皆無であった。人通りも少ない中で行われたインタビューでは、文政権と尹政権を比較し韓国社会がどう変わったかを話してきた。私が数ヵ月ぶりに感じる韓国は日本にいても感じる通り、従北左派の勢いが明らかになくなっていた。

それも単に政府からの「反国家勢力」というプレッシャーが原因ではなく、国民自体が関心を持たなくなっていると感じた。そんな韓国の日常はどんな感じだろかと街中もウォッチしてみた。

住みなれたカンナムに移動して、行きつけの店やスーパーを覗いてみる。まずスーパーに行き驚くのは、やはり物価が相当上がっていることだ。キャベツの大玉が5000ウォン(約540円)、卵1パック10個入りで、一番安いのが3900ウォン(約420円)。豆腐半丁が4700ウォン(約510円)なのだ。

そして庶民の味方のはずのサムギョッサルも行きつけの店では一人前16000ウォン(約1720円)だった。そして友人と入った豚足屋でも大・中・小とあり我々が注文した中は45000ウォン(約4830円)で、去年最後に食べた時より10000ウォン(約1080円)も高くなっているのだ。

2軒目にいった飲み屋でも海鮮チヂミがこの数ヶ月で12000ウォン(約1300円)から20000ウォン(約2100円)になっていた。豆腐キムチと言う木綿豆腐にキムチを添える料理も15000ウォン(約1650円)から25000ウォン(約2700円)だった。

こういった値上がりを見てると上がり幅がえげつない上に日韓為替レートを考えるとより一層に高く感じてしまう。これだけ物価が高ければ外食も冷え込んでいる様に思われがちだが、平日にもかかわらずどこも満席状態で店に入るにも一苦労した。

友人たちと久しぶりの再会をして話を見てみると、彼らの興味は私たちの日本での暮らしに関することだった。彼らは日本で暮らす上で何が必要なのかが気になっている様だ。法的に必要な物は理解していても、実際の手続きを経験してないから当然だ。その点は韓国人のカミさんが日本での実体験として韓国と日本と比較しながら話していた。