トランプ氏「移民がペット食べている」、討論会で虚偽主張繰り返す

AI要約

米大統領選のテレビ討論会で、トランプ前大統領が虚偽の主張や極端な発言を繰り返し、ハリス副大統領らから訂正を受ける場面があった。

トランプ氏はハイチ移民に関する虚偽主張や移民に関する誇張を繰り返し、ハリス氏との間で論戦が繰り広げられた。

最終的には、トランプ氏の主張には大きな虚偽が含まれており、ハリス氏が反論する場面も見られた。

トランプ氏「移民がペット食べている」、討論会で虚偽主張繰り返す

Alexandra Ulmer

[11日 ロイター] - 10日に行われた米大統領選のテレビ討論会では、共和党候補のトランプ前大統領が虚偽の主張や極端な発言を行い、司会者から繰り返し訂正を促される場面があった。

最も印象的だったのは、ハイチ移民がオハイオ州スプリングフィールドで住民のペットを盗んだり、公園の野生動物を捕まえて食料にしているという虚偽主張を強調したことだった。

トランプ氏は「彼らは犬を食べている。猫を食べている。そこに住んでいる人々のペットを食べているのだ」と主張。民主党候補のハリス副大統領は笑って首を振り、司会者もペットに危害が加えられたという信憑性のある報告はないと説明したが、トランプ氏は自分の犬が連れ去られて食べられたと言う人のインタビューを見たことがあると反論した。

トランプ氏の副大統領であるJ・D・バンス上院議員は9日、ハイチ移民が猫などのペットを盗んで食べているとXに投稿。これに対しホワイトハウスは、バンス氏ら共和党有力者が移民を巡る危険な虚偽の陰謀論を拡散していると批判していた。

またトランプ氏は、数百万人の移民が海外の刑務所や精神病院から米国に流入しているという発言を繰り返し、「彼らは町を占拠している。建物を占拠している。暴力的に入り込んでいる」と述べた。

ロイターのファクトチェックによると、ハリス氏の主張には誇張されたり、トランプ氏が反論したりするものが一部であったが、重大な虚偽とみられるものはなかった。

トランプ氏は他にも、人工妊娠中絶に関連して民主党は新生児の殺害を支持しているとの虚偽の主張を繰り返し、「ハリス氏の副大統領候補は、妊娠9カ月目の中絶は全く問題ないと言っている。また、出産後の殺害にも言及している」と述べた。

さらにトランプ氏は、ハリス氏がイスラエルを嫌っていると主張し、「彼女が大統領になれば、イスラエルは2年以内に存在しなくなると信じている」と述べた。

これに対しハリス氏は、イスラエルを嫌っていると主張は「全く事実ではない」とし、これまで同国を支持してきたと反論した。