KBS記者91%「報道は不公正」…現体制への不満高まる=韓国

AI要約

韓国放送(KBS)記者協会が所属記者を対象に実施したアンケート調査の結果、自社の報道が不公正だと答える回答者が9割以上だった。その他にも社内の不信と不満が高まっており、次期社長選任に関する重要な議題が取り上げられている。

アンケートでは、報道の公正性や組織文化などに関する質問が行われ、否定的な回答が目立った。さらに、パク・ミン社長に対する不信任が高いことも示された。

この状況下で、KBS理事会は次期社長選任に向けた準備を進めており、放送通信委員会の影響や拙速審査などの課題に直面している。

KBS記者91%「報道は不公正」…現体制への不満高まる=韓国

 韓国放送(KBS)記者協会が所属記者を対象に実施したアンケート調査の結果、回答者の10人中9人以上が自社の報道は不公正だと答えたことがわかった。9日に公開された全国言論労働組合(言論労組)のアンケート調査で、組合員の大多数がパク・ミン社長を信任していないとする結果が出たのに続き、「パク・ミン体制のKBS」に対する内部構成員の不信と不満が高まっている状況にあることが読み取れる。こうしたなか、KBS理事会は11日に理事会を開き、次期社長選任に関する案件を議決する予定だ。

 KBS記者協会は10日、所属記者469人を対象に8月26日から9月1日まで実施したモバイルアンケート調査の結果を公開した。アンケートは「組織文化」「ニュース」「懸案」「要人」「その他」の5部門にわたり26の質問で構成され、302人が参加(参加率64.4%)した。

 まずニュース部門では、回答者の91%が「KBSの報道は公正か」との質問に「いいえ」と答えた。特に、KBSの期別では、45~50期の「若手グループ」で否定的な回答(98%)が最も高かった。他社との競争力を維持しているかとの質問にも、90%が「いいえ」という否定的な回答をした。

 組織文化部門では、報道本部の構成員の相互信頼度が大幅に低下したという結果になった。「互いに信頼し合っているか」を尋ねた質問には、回答者の81%が「いいえ」と答え、報道本部幹部の政治的偏向があるかを尋ねた質問については「偏向している」という回答が92%を超えた。この結果は、パク・ミン社長就任前の2年前の同じ調査と比較すると、36ポイント高い数字だ。偏向的だという回答も45~50期のグループが96%で最も高かった。

 これに先立ち、言論労組KBS本部が9日に公開した「パク・ミン社長就任300日緊急信任投票」では、全回答者の98.7%がパク・ミン社長を不信任としたことが明らかになっている。4日から9日まで組合員2028人を対象に実施した投票で、参加者1675人(投票率82.5%)のうち1654人が「不信任」と答えた反面、「信任」の回答は21人にすぎなかった。「パク・ミン社長再任に同意するか」という質問には、「全く同意しない」が93.7%、「あまり同意しない」が5.3%で、組合員の大半がパク社長の再任に反対する結果になった。

 こうしたなか、KBS理事会は11日、「第27代社長任命推薦のための特別委員会構成に関する件」を臨時理事会の案件に上げるなど、次期社長選任のための具体的な準備に乗りだした。現在のKBS理事会は、放送通信委員会が推薦して尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が任命した与党寄りの多数派理事7人と、後任者が決まらず職務を継続している既存の野党寄りの少数派理事4人で構成されている。ただし、新任の理事の選任について、放送通信委員会による「拙速審査」で波紋が広がり、選任取消訴訟と執行停止申立てが提起されている状況だ。

チェ・ソンジン記者、パク・ガンス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )