ロシア 統一地方選挙で与党圧勝 電子投票を使った反体制派の封じ込めが加速

AI要約

ウクライナとの戦争が泥沼化する中、ロシアでは統一地方選挙が行われ与党が圧勝。電子投票を使った反体制派の封じ込めが進む。

ロシア政府が電子投票を普及させるためのキャンペーンを展開。しかし、その透明性に疑問の声が広がる。

現在の状況では、反体制派の候補者が選挙に立候補することが困難であり、野党候補者の立候補資格が制限されている。

ロシア 統一地方選挙で与党圧勝 電子投票を使った反体制派の封じ込めが加速

 ウクライナとの戦争が泥沼化する中、ロシアでは9日、統一地方選挙の開票作業が行われ与党が圧勝となりました。電子投票を使った反体制派の封じ込めが加速しています。

 中心地の投票所です。しかし、投票に来る人はほとんどいません。投票されているのは1枚だけです。投票は始まっているにもかかわらず、票を投じる人の姿はほとんど見られません。

 プーチン政権は「電子投票」を普及させるため、市民に賞金や景品を配るなど大規模なキャンペーンを展開していますが、その透明性については疑問の声があがっています。

 野党「ラススベート」の代表、エカテリーナ・ドゥンツォワさん。3月の大統領選では、当局に立候補を拒否され、5月に外国のスパイを意味する「外国代理人」に指定されました。

「私の知り合いは大統領選の時、驚くことに(オンライン投票でページを開くと)投票したい候補者と全く別の候補者に自分の票が投票されていていることを見つけたのです」(野党「ラススベート」ドゥンツォワさん、以下同)

 現在の状況下では、反体制派の候補者が選挙に立候補することが難しくなっているといいます。今回の統一地方選も、ほとんどの野党候補者が様々な理由を付けられ立候補資格を得ることができていません。

「当局は(政権と対立するような)政治的発言をしようとする人々が選挙に参加しないように、予防線を張っているのです」

 今回、出馬が認められた数少ない反政権候補、イワン・モクシムさんは当選することを半ば諦めているといいます。

「選挙で社会が変わるとは思いません。実際には今日のロシアの選挙は完全に管理されているからです。継続的な政治活動の支持者を探すために、私たちは選挙に参加しています」(野党候補 イワン・モクシムさん)

(ANNニュース)