「証拠」のSNS、でたらめ翻訳 ベラルーシ日本人拘束、正当性に疑問

AI要約

ベラルーシで拘束された中西雅敏さんに関する特別番組が放映され、スパイ活動を主張しているが、翻訳のずさんさから拘束の正当性に疑問符がつく内容だった。

番組では中西さんがベラルーシに移住し、国境付近で写真を撮影し軍事情報を収集していたとされ、拘束された経緯が報じられた。

中西さんは手錠をかけられて状況を説明し、「写真は国家公安委員会に渡そうと思った」と述べ、罪を認めている様子が映像として放送された。

「証拠」のSNS、でたらめ翻訳 ベラルーシ日本人拘束、正当性に疑問

 ベラルーシで拘束された中西雅敏さんに関する特別番組が5日、ベラルーシ国営テレビで放映された。「国家公安委員会」の指示でスパイ活動をしたと主張しているが、証拠とする日本語のSNS投稿が、翻訳のロシア語は内容が違っているなどずさんな点が目立ち、拘束の正当性に疑問符がつく内容だった。

 番組名は「東京からの『サムライ』の失敗」。それによると、中西さんは2018年にベラルーシ南部のホメリに移り住んだ。ウクライナとの国境付近に頻繁に出かけ、鉄道や橋などの写真を撮影し、軍事情報を収集したという。ベラルーシから出国直前の7月に国家安全保障会議(KGB)が拘束したとしている。

 映像の中で、中西さんは手錠をかけられて駅などで状況を説明。「写真は国家公安委員会に渡そうと思った」とし、「これは犯罪だ」と罪を認める様子も放送された。