イランが「宿敵」との核交渉に応じる可能性...ハメネイ師「障壁ない」発言は方向転換のサインか?

AI要約

イラン最高指導者ハメネイ師がアメリカとの核交渉に応じる意向を示唆。交渉に障壁はないと述べつつ、敵の承認を待つべきではないとも言及。

ハメネイの発言は、イランが強硬路線から外交努力に切り替える兆し。ペゼシュキアン大統領の掲げる西側との対話による制裁解除への取り組みも重要。

外相アラグチの任命や15年の核合意を担当したザリフ元外相の関与から、イラン政府が対話再開を本気で模索している可能性が示唆されている。

イランが「宿敵」との核交渉に応じる可能性...ハメネイ師「障壁ない」発言は方向転換のサインか?

イランの最高指導者ハメネイ師が、宿敵アメリカとの核交渉に応じる意向をほのめかしている。8月27日、改革路線を掲げるペゼシュキアン大統領ら閣僚との会合で、交渉に「障壁はない」と発言。一方で「計画を進める際に敵の承認を待つべきではない」と語り、慎重な姿勢も強調した。

2015年の核合意を彷彿させる対応だ。当時、イランは経済制裁の解除と引き換えに核開発の大幅制限に合意した。だがその後、米トランプ政権が合意から撤退し、イランは再び核開発を加速させた。

ハメネイの発言は、イランが長年の強硬路線から外交努力に切り替えるサインかもしれない。ペゼシュキアンは西側との対話による制裁解除を掲げて大統領選を制した。

彼が任命したアラグチ外相は15年の核合意のキーパーソンで、この人事は政権が本気で外交的解決を模索する可能性を示唆する。15年の交渉を担当したザリフ元外相がハメネイとの会合に同席したことも、対話再開の兆しかもしれない。