京都国際の甲子園優勝に水を差す、韓国の反日活動家の「あきれた便乗行為」

AI要約

京都国際高校が夏の高校野球で初優勝し、韓国でも大きく報じられ注目を集めた。

学校の歴史や文化、現在の状況についても取り上げられ、SNSなどで議論が巻き起こった。

大統領のコメントや反日活動家の抗議など、今回の優勝が日韓関係にも影響を与える事態が起こった。

京都国際の甲子園優勝に水を差す、韓国の反日活動家の「あきれた便乗行為」

 今年の夏も熱戦が繰り広げられた、夏の高校野球。日本の夏の風物詩ともいえる伝統ある大会だが、今年は韓国でも注目度が高かった。優勝した京都国際高校は、前身が在日韓国人向けの民族学校で、試合終了後、選手たちはグラウンドで韓国語の校歌を歌ったのだ。韓国では今年の高校野球の結果が大きく報じられただけでなく、大統領が談話を出し、反日活動家がNHKに抗議する事態にもなった。在日韓国人、在韓日本人は今年の高校野球を、どんな気持ちで見ていたのだろうか。(韓国在住ライター 田中美蘭)

● 夏の甲子園、決勝戦は関東第一vs京都国際

 8月23日、甲子園球場で第106回全国高等学校野球選手権大会の決勝が行われた。東東京代表の関東第一と京都代表の京都国際の対戦カードとなった。両者共に9回裏まで無得点のまま一歩も譲らず、試合はタイブレークによる延長戦へともつれこんだ。そして、10回表に京都国際が2点を取り、対する関東第一はその裏に1点を返すものの反撃及ばず、京都国際が初の優勝に輝いた。

 今大会は、高校野球ファンを大いに楽しませてくれた白熱の好ゲームも多く、決勝戦もまさにそれにふさわしいゲーム内容であったが、野球そのものとは関係のない思わぬ方向に関心が向き、波紋が広がっている。

● 韓国でも速報で伝えられた京都国際の優勝

 初戦から順当に勝ち上がってきた京都国際は、試合を重ねるごとに注目を集めた。その快進撃は韓国でも伝えられ、優勝が決まると韓国のメディアは一斉に「韓国系の学校である京都国際が日本の高校野球大会で初優勝」と速報で伝えた。

 また、決勝前日には、大統領の尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏が同校の活躍についてコメントを寄せ、さらに優勝を勝ち取ったことに祝福とともに「野球を通じて日韓両国が親しくなることを願う」という談話を出した。ここからも、韓国内で大きな注目を集めていたことがうかがえる。

 京都国際という校名からは、一見、韓国系の学校であることは分からない。韓国語の校歌が流れたことで、前身が在日韓国人向けの民族学校「京都朝鮮中学」(後に「京都韓国学園」に校名変更)であることを知った人も多いのではないだろうか。校歌は民族学校時代からのものと思われるが、同校は2004年に一条校(学校教育法第1条に規定する学校)として新生「京都国際学園」となり再スタート、日本人の生徒の受け入れも始めたのである。

 こうした経緯で、前身は民族学校、校歌は韓国語、現在は日本人の生徒が多く在籍し、野球部員はほぼ日本人生徒という複雑な状況にある京都国際。SNSなどでもさまざまな反応が起こり、学校や校歌がクローズアップされてしまったといえる。