フィリピンとベトナム、防衛協力協定に調印へ

AI要約

フィリピンとベトナムが防衛協力協定に調印し、中国の活動に対抗することを明らかにした。

ベトナム国防相がマニラを訪れ、両国の関係を深めるための協議を行った。

南シナ海での緊張が高まる中、両国は共同訓練などを通じて協力関係を強化している。

フィリピンとベトナム、防衛協力協定に調印へ

Mikhail Flores

[マニラ 30日 ロイター] - フィリピンとベトナムは30日、防衛協力協定に調印する。フィリピン大統領府が明らかにした。両国は南シナ海での中国の活動に以前から反対しており、重要な一歩を踏み出すことになる。

ベトナムのファン・バン・ザン国防相は30日、フィリピンのテオドロ国防相と会談するため、マニラを訪れており、同日、マルコス大統領を表敬訪問した。

マルコス氏は「われわれは防衛協力、安全保障協力、海洋協力、また当然、貿易分野についても協議している」と表明。「今回の訪問は両国の関係を深め、幅を広げる、さらなる推進力となる」と述べた。防衛協力協定の詳細は明らかにしなかった。

南シナ海では中国の海警局が近隣諸国の排他的経済水域(EEZ)内で活動しており、緊張が高まっている。

ベトナムは中国による主権侵害とみられる活動に反対する一方、両国の共産党が長年築き上げてきた緊密な関係を維持する必要にも迫られている。

一方のフィリピンは南シナ海を巡ってほぼ毎週のように中国と非難の応酬を繰り広げている。

ベトナムとフィリピンは、南シナ海のスプラトリー諸島の領有権をともに主張しているものの、協力して問題を解決する意向を示しており、今月には両国の沿岸警備隊がマニラ湾近海で初の共同訓練を実施した。