米大統領補佐官、27日から北京訪問 首脳会談調整の可能性も

AI要約

米国政府高官が中国を訪問し、米中関係や国際情勢など幅広い問題を協議するための会談が発表された。

中国の台湾情勢や南シナ海の状況などに対する懸念を伝えるとともに、バイデン大統領と習近平国家主席の再会談の可能性も検討されている。

米中首脳会談が行われていない中で、米中関係の重要性を強調し、今後の関係管理を続ける姿勢を示した。

米大統領補佐官、27日から北京訪問 首脳会談調整の可能性も

 米ホワイトハウスは23日、サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が27~29日の日程で中国・北京を訪問し、中国外交担当トップの王毅・共産党政治局員兼外相と会談すると発表した。サリバン氏の訪中は、2021年のバイデン政権発足以降で初めて。

 米政府高官によると、会談では麻薬対策での協力や軍当局間の対話の促進など2国間の問題や幅広い国際情勢について協議する見通し。

 中国が統一圧力を強めている台湾情勢に加え、中国とフィリピンの間で緊張が高まっている南シナ海の状況、さらにロシア防衛産業に対する中国の支援などについて、懸念を伝えるという。

 米中両国の首脳は昨年11月に米西部カリフォルニア州で会談して以来、会っていない。今年11月の大統領選から撤退したバイデン大統領の任期は来年1月まで。サリバン氏は今回の訪中で、バイデン氏と中国の習近平国家主席の再会談に向けた調整をする可能性もある。

 カービー米大統領補佐官は23日、記者団に対し「これが首脳会談への地ならしになるのか、具体的に何か示すものはない」としたうえで、「米中は今世界で最も重要な2国間関係であり、我々は国家安全保障の優先事項に合致した形でこの関係を管理し続けるつもりだ」と話した。【ワシントン西田進一郎】