米民主党全国大会、3日目のまとめ

AI要約

ウォルズ・ミネソタ州知事が副大統領候補を受諾し、党大会で自己紹介。党大会のテーマは自由のための闘い。登壇者にはクリントン元大統領、オプラ・ウィンフリー氏も。事件や候補者への批判も含まれた。

ウォルズ氏の演説やクリントン氏、ウィンフリー氏の発言に加え、オプラ氏やジェフリーズ氏の政策についての発言もあった。ペロシ氏やシャピロ知事なども登壇。

連邦議会襲撃事件の証言や、有名人のパフォーマンスもおこなわれた。バイデン氏の就任式で朗読したアマンダ・ゴーマンさんも新作を披露。

米民主党全国大会、3日目のまとめ

(CNN) 米民主党全国大会で21日夜、副大統領候補のウォルズ・ミネソタ州知事が全国に自己紹介した。同氏のキャリアで最も大きな政治的舞台となった。

ウォルズ氏は「米副大統領候補への指名を受諾するのは私の生涯の栄誉だ」と述べ、自らを起用したハリス副大統領に感謝の意を示した。

登壇者のラインナップにはクリントン元大統領やジェフリーズ下院院内総務、ペロシ前下院議長など、ウォルズ氏以外にもおなじみの顔ぶれが名を連ねた。

今回の党大会は「自由のための闘い」を中心的なテーマに据えており、登壇者は2021年1月6日の連邦議会議事堂襲撃事件や生殖に関する権利を前面に押し出した。

以下で討論会の主な場面を振り返る。

ティム・ウォルズ氏:ウォルズ氏はアメリカンフットボールとの類比をふんだんに交え、自らの育ちやミネソタ州で教師やアメフトのコーチを務めた経験、連邦議会議員や知事としての仕事について語った。感極まった様子の家族が会場で見守る中、妻の不妊の苦しみについても言及。中間層への減税や住宅価格の引き下げなど、ハリス氏が大統領に就任した場合の政策の概要を示した。

ビル・クリントン氏:クリントン元大統領はハリス氏の実績や副大統領を務めた経験を参加者に紹介し、ハリス氏の能力を請け合った。またトランプ氏に対する鋭い批判を展開し、11月の大統領選で誰を選ぶかは明白だと指摘。「彼はほぼ自分のことばかり話している。だから次に彼の発言を聞く時は、噓(うそ)の数を数えるのではなく、『私』」が出てくる回数を数えた方が良い」と述べた。今週の他の多くの登壇者と同じく、クリントン氏もバイデン大統領の国への貢献に謝意を示した。

オプラ・ウィンフリー氏:政治慣れしているテレビ司会者のウィンフリー氏はまず、11月の選挙を自由のための闘いと位置付けた。公民権運動を象徴する故ジョン・ルイス下院議員の言葉を引用しながら、「自由は無料ではない」と強調。無党派層として有権者登録しているというウィンフリー氏は有権者に向け、「ナンセンスよりコモンセンス(良識)を選択」して、価値観や人柄に基づき投票するよう呼び掛けた。ハリス氏の出自にも触れ、移民の両親を称賛した。

民主党の要人:ジェフリーズ氏は民主党が政権を維持し下院を奪還した場合、ハリス氏と党が達成できる可能性のある強力な政策を示し、トランプ氏を「昔のボーイフレンド」になぞらえた。ペロシ氏はハリス氏には「私たちを新たな高みに引き上げる用意」があるとの認識を示し、議会でウォルズ氏と共に仕事をした経験について語った。ハリス氏の副大統領候補に入っていたペンシルベニア州のシャピロ知事は民主党を「真の自由の党」と形容した。

1月6日の連邦議会襲撃事件:引退した議会警察の元警察官、アキリーノ・ゴネル氏は襲撃中に殴打された経験を振り返り、トランプ氏は「我々を裏切った」と指摘した。事件の調査に当たる下院特別委員会のトップ、ベニー・トンプソン下院議員はトランプ氏が暴徒を首都ワシントンに導いたとしてトランプ氏を非難した。

そうそうたる顔ぶれ:ウォルズ氏の演説に先立ち歌手のジョン・レジェンドさんが登壇し、スティービー・ワンダーさんやマレン・モリスさんもパフォーマンスを披露した。米人気コメディー番組「サタデー・ナイト・ライブ」の顔であるケナン・トンプソンさんは保守派の「プロジェクト2025」をネタにした一幕を披露し、ミンディ・カリングさんも著名人の司会者に名を連ねた。バイデン氏の就任式で朗読を行った米国初の青年桂冠詩人、アマンダ・ゴーマンさんは新作を発表した。