米看護学生殺害の容疑者、44年後に逮捕 DNA技術の進歩により

AI要約

1980年1月、テキサス州オースティンで看護学校生のスーザン・ウルフさんが殺害された事件が40年以上ぶりに逮捕者が出た。DNA検査が重要な役割を果たし、逮捕された疑わしい男は別の事件で服役中だった。

警察は捜査開始から1年かけて多数の車両を追跡し、6人の容疑者を尋問したが成果を上げられず、2023年にDNA証拠を提出。今年に入り、犯罪研究所のデータベースでDNAが一致する可能性がわかり、ブルーア容疑者を逮捕した。

DNA技術の進歩により、数十年を経て未解決事件が解決の糸口となっており、今回の逮捕もその一例。捜査官は以前よりも少量のDNAサンプルから犯人を特定できるようになっている。

米看護学生殺害の容疑者、44年後に逮捕 DNA技術の進歩により

(CNN) 1980年1月、米テキサス州オースティンの看護学校に通っていたスーザン・ウルフさん(当時25)の遺体が発見された。発見の前日、ウルフさんは友人の家に向かう途中、男に車で連れ去られた。警察によると、性的暴行を受け、首を絞められ、銃撃された。

それから40年以上を経た今月14日、テキサス州オースティンの警察はプレスリリースで、検死から得た証拠とDNAサンプルが一致したデック・ブルーア容疑者(78)を逮捕したと発表した。ブルーア容疑者は別の事件で、マサチューセッツ州の矯正施設に収容されていた。

警察によると、逮捕のきっかけはDNA検査だった。

捜査官は当時、遺体が発見された現場でDNAの証拠を発見していた。

プレスリリースによると、警察は捜査開始から1年、目撃者の証言に合致する多数の車両を追跡するなど捜査を行った。少なくとも6人の容疑者に尋問も行ったという。

未解決事件課の刑事らは2023年4月、この性的暴行事件の証拠をテキサス州の犯罪研究所に提出。警察は今年に入り、「複合DNAインデックスシステム(CODIS)」に一致する可能性のあるDNAがあることを知った。CODISには有罪判決を受けた人物、未解決事件の現場の証拠、行方不明者のDNAが登録されている。

警察はブルーア容疑者からDNAサンプルを入手した。ブルーア容疑者は事件当時、オースティンにいたと話していた。

CNNの提携局KEYEテレビは、数十年を経て多くの未解決事件を解決に導いているDNA技術の進歩について、未解決事件の専門家に話を聞いた。

専門家によると、捜査官は当初、十分なDNAサンプルを持っていなかった可能性がある。DNA技術が進歩する最近まで、比較を行うには相当な量のDNAをシステムにアップロードする必要があったという。